■FD愛からの忠実再現!関東工業自動車大学校のRX-7
埼玉県にある関東工業自動車大学校。ここに展示されていたのが深いブルーのRX-7(FD型)だった。
ベースとなったのは3型のFDだが、ボディカラーは1型のモンテゴブルーを採用。エンジンルーム内もしっかりと塗り直し、内装はこのクルマが活躍していた当時の状態を忠実に再現する努力をしている。
元は不動車だったこちらのFD、現在はしっかりと動く状態まで修復された。その過程でロータリーエンジンに触れたということは、こちらも学生の大きな経験値になっているようだ。
担当した学生の一人は、「普段の縦置きエンジンとはまるで勝手の違うロータリーエンジンに触れて本当に良かったし、学びが多かった」と笑顔で語ってくれた。
「将来どのような形でも、自動車や機械に関係する生き方をしている限り、今回ロータリーエンジンに触れたことが、活きてくるはず」と将来に対する展望も明るい。
■知識だけでは埋められない、圧倒的な技術伝承の力がロータリーエンジンにはある
今回ロータリーエンジンに触れた両自動車大学校の生徒は、皆口を揃えて「ロータリーエンジンを整備出来てよかった」と話す。
普段触ることの少ないエンジンに触れられた歓びはもちろんあると思うのだが、それ以上に、ロータリーエンジンというマツダが積極的に開発をしてきた価値ある資料から、言葉以上のモノを感じ、吸収することが多いということを、筆者も改めて感じた次第だ。
一度は生産が終了したロータリーエンジンを搭載するクルマだが、近年再注目をされているエンジンでもある。ロータリーエンジンがカーボンニュートラル達成に、大きく寄与する可能性も高まってきた。
ロータリーエンジンに注目が集まる中で、ロータリーエンジン触れ、その思いを伝承された整備士の卵たちが、それぞれの現場に広がっていくのは、非常に心強い。
オートサロンで見せてくれた、若者たちの自由な発想が、今後、日本の自動車工業の中で大きく花開き、必ずや救世主となってくれることだろう。彼らの今後の活躍に期待して、筆を置く。
【画像ギャラリー】次世代に受け継がれるロータリーの記憶!! 自動車大学校の学生たちがレストアした2台のRX-7!!(12枚)画像ギャラリー
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