アルファード/ヴェルファイアも目じゃない!? トヨタに勝ってるクルマたち 10選

■コンパクトカー充実のトヨタ。しかし、デミオXDに太刀打ちできるか?

(TEXT/松田秀士)

 トヨタはコンパクト分野でも、ハイブリッドでエコ技術の先頭を突っ走っている。アクアだけでなくヴィッツにもハイブリッドを投入した。

 しかし、燃費とのトレードオフの関係にある加速性能という部分では、悪くはないが目をつむるしかない。

 加速性能、そして走りの楽しさという点においてデミオXDに搭載されたディーゼルエンジンは要注目だ。1.5Lのクリーンディーゼルターボの低速域からのリッチな加速感は、内燃機関特有の徐々に盛り上がっていく混じりけのない心地よさ。ディーゼルエンジンとしては低い圧縮比なので、加速フィールはガソリンエンジンに近い。とはいえそこはディーゼルターボなので、低速域からもしっかりとトルクが太い。それでいて燃費もよく、しかも軽油なのでコスパにも優れる。

 さらに俊敏性は別格だ。ボクは3年前にスーパー耐久のST5クラスにフィットで出場したが、その時ライバルにデミオがいた。コーナリングがバツグンなのだ。ハイブリッドの場合はモーター、バッテリー、パワーコントロールユニットなどの装備が必要で、それらのスペースが設計段階から決められている。さらに荷室スペース効率も求めるわけで、これが素の状態での走りの違いを生んでいる。

マツダ デミオXD。HVモデルが揃ってきたトヨタのコンパクトカー軍団だが、加速性能や走りの楽しさという点ではデミオXDに及ばない

■フツーに使って感動の走り、スイフトスポーツ。ヴィッツGRは遠く離された!

(TEXT/清水草一)

 現行スイフトスポーツは、コンパクトスポーツとして出色の出来だ。驚くほど楽しくていいクルマだが、その素晴らしさはクルマ好きだけにアピールするものではない。フツーの人がフツーに使うのにも最適。ニッポンの国民車にしても何ら問題のない万能性を持っているのが凄い。

 何よりも感動するのは走り出した瞬間に感じる「いいもの感」だ。ボディがしっかりしていて実に揺るぎない。足は硬めだがしなやか。1.4Lターボエンジンは実用トルクが豊かでブチ回すよりもフツーに走って楽しい。日常をハッピーにしてくれる。デザインもインテリアもグッドだ。

 こういうのは、付け焼刃ではできない。ヴィッツにはGRシリーズがあるが、ベースのヴィッツがダメなので、やればやるほどスィートスポットが狭くなる。内外装ともにダメ。それをコテコテにしても余計ダメ。ヴィッツGRは、スイフトスポーツとは比べるべくもない。

 トヨタがGRシリーズを展開している意気込みは買うが、まずはヴィッツのフルモデルチェンジを待ちたい。ぜひ、スイフトスポーツと肩を並べるようなヴィッツ(ヤリス?)を出してもらいたい。

スズキ スイフトスポーツ。驚くほど楽しい現行“スイスポ”。これに肩を並べられる次期ヴィッツ(ヤリス?)にまずは期待したい

■セレナe-POWER、混戦のミニバン界の主役へ。ノア/ヴォクも真っ青!

(TEXT/渡辺陽一郎)

 激戦のミニバン界へ、日産の懐刀、e-POWERを搭載して撃って出ているのがセレナだ。ノートのものとは制御が異なり、セレナの動力性能はノートの1.3倍。ガソリンエンジンでいえば、3L並みの性能で力強い。

 対するトヨタは人気者のノア/ヴォクシーのハイブリッド。動力性能が2Lエンジンを少し上回る程度だから、セレナe-POWERに比べて加速力が弱く、加速時の静かさでも差が出る。さらにセレナe-POWERはおなじみになりつつあるワンペダル走行。これも強み。

 JC08モード燃費はノア/ヴォクハイブリッドが23.8km/L、セレナのほうが26.2km/Lだから燃料代も安い。

 ミニバンの命、3列目シートの足元空間もセレナが秀でて広く快適性も優れている(スライド機能装着車)。また、運転支援機能の「プロパイロット」は操作のわかりやすさが評判で扱いやすい。

 ミニバンのライバルたちと大きな差がないようなセレナだが、e-POWERという個性で道を切り拓いている。

日産 セレナe-POWER。ミニバンの「あったらいいな」が満載のセレナe-POWER

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