利用者が増えれば当然事故も多くなる。そこで2023年4月1日から、自転車の利用者すべてにヘルメットの着用の努力が義務付けられることになった。増加している自転車の死亡事故に歯止めをかける一助となるのか? 片岡英明氏に見解を伺った。
※本稿は2023年1月のものです
文/片岡英明、ベストカー編集部、写真/Adobe Stock(メイン画像=wavebreak3@Adobe Stock)
初出:『ベストカー』2023年2月10日号
■自転車利用者のヘルメット着用が努力義務に
自転車事故が多発していることもあり、いろいろと物議を醸していますが、4月1日から自転車の利用者すべてにヘルメットの着用の努力が義務付けられます。努力というのが曖昧ですが、自転車の死亡事故を減らす第一歩と言っていいかもしれません。
(TEXT/ベストカー編集部)
●片岡氏のコメント
新型コロナが長引き、密を避けたい人が増えているから自転車に乗る人が増えたのだろう。趣味で乗っていた人に加え、最近は通勤で使う人も増えたようだ。
そのためかどうかはわからないが、最近は事故が増えている。警視庁はヘルメットを着用しているのと着用していないのでは致死率が2.2倍以上違うというデータを出してきた。
自転車乗りの底辺が広がると、マナーを守らず、横暴な運転をする人も増えてくる。自転車も高性能化しており、50ccエンジンを積む原付車両に劣らない性能の自転車も珍しくなくなった。死亡事故の多くは、頭部に損傷を負ったことが原因なのだ。となればヘルメット着用の義務化は当然の成り行きだろう。
が、それだけじゃダメだ。根本から見直していかないと事故や事故死は減らない。自転車は軽車両なのだから、信号無視、一時停止違反、逆走、無灯火などは厳しく取り締まるべきだろう。悪質な自転車乗りは警告にとどめず、ビシビシ罰金をとってほしいね。自転車レーンの整備、これも課題のひとつだと思うよ。
(TEXT/片岡英明)
【画像ギャラリー】未着用は死亡率が2倍以上!! 2023年4月1日の「努力義務」化前に自転車乗りはヘルメットの用意を!!(6枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方