■実際のシエンタユーザーに聞くシエンタの〇と×
上級グレードからZ・G・Xと3段階の設定が行われ、パワートレインもHEVとガソリン(HEVにはE-fourを設定)、乗車人数は5名か7名を選べるなど、生産が厳しいこのご時世に、多くの選択肢を残した点からは、シエンタのユーザーファーストな思いが感じられる。
ただ、現実的な選択肢となると、Zハイブリッドが順当となり、一部仕様に人気が集中した形だ。結果として、ユーザーは先代よりも車両価格が100万円近く高いシエンタを購入せざるを得なくなった。「シエンタも高くなったよね」という声も目立つ。
●グレード・価格体系評価「2」
走りに関しては先代から大幅にレベルアップしたという感想が多い。プラットフォームが変わり、エンジンは直列3気筒の1.5Lダイナミックフォースエンジンが載せられている。
HEVに関しては静かで申し分なし、パワー不足も感じないという声が多かったいっぽうで、ガソリンエンジンに関しては、中・高回転域の音に関する不満が多い。快適に過ごせる室内だからこそ、エンジンの存在感が異様に大きいという声も多かった。
●走り・パワートレインの仕上がり「4」
■販売側から見たシエンタの〇と×
売り手にウケが良いのが新型シエンタの特徴の一つ。その理由は圧倒的な納期の早さだ。新型モデルが1年以上の納期を当たり前にする中、シエンタの納車は迅速だった。
2023年2月現在でも、HEVは半年程度、ガソリンモデルは2~3ヵ月で生産される。コンパクトカーを中心に生産するトヨタ自動車東日本の頑張りが、シエンタの人気を支えているようだ。
また、先述のとおり、アウトドア向けカスタムがシエンタで広がりを見せ、ターゲットユーザーが非常に広くなったことから、売りやすさが際立つクルマとなった。納期の早さと売りやすさが相まって、ディーラーへの貢献度は高い。
●すぐ新車に乗れる度「5」
●販売店での孝行息子度「5」
■総評
シエンタとしての価値を残しながら、新しい魅力を発信している点はグッド。売り手も買い手も、シエンタを選びたい(おすすめしたい)という気持ちになれているのは、新型モデルとして何よりの評価ではないだろうか。
ライバルフリードに対する価格差だけは気になるところ。価格面だけマイナス1とし、総合評価は5段階中、4を付けたい。
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