一体化によるデメリットもあるものの、それでも今後加速する免許証のデジタル化
いっぽうで、一体化のデメリットとして考えられるのが紛失や盗難被害の心配だろう。普段持ち出す機会のあまりないマイナンバーカードも、免許証と一体化した場合、クルマを運転する際には必ず携帯する必要があり、もし出先などで紛失してしまうとマイナンバーカードと運転免許証を同時に失ってしまうことに。場合によっては再発行まで身分証明書が手元に何もない……という状態に陥る可能性もあるわけだ。
マイナンバーカードと運転免許証の一体化は、現在進められている健康保険証としての利用申請と同様、希望する人のみが申し込みを行うという方式がとられると考えられており、上記のような紛失の心配がある場合などはあえて一体化を行わず、免許証とマイナンバーカードを別々に保有するという選択もできる。
また現状の案では、マイナンバーカードと運転免許証を一体化しつつ、免許証もそのまま残すという選択もできるようだ。ただこの場合は更新時に2枚のカード両方で更新手続きが必要になるとも言われており、やや手間が増えることに。このあたりの具体的な運用については、一体化の正式な発表を待つしかない。
さらに将来的には、マイナンバーカードの機能をスマートフォンなどの情報端末に搭載するという案も併せて検討が進められており、一部の国ではすでに始まっているスマートフォンと運転免許証との一体化も、そう遠くない未来には実現しそうだ。
個人情報の漏洩などさまざまなリスクに対する対応や周辺インフラの整備など、クリアしなければいけない課題は数多くあるものの、実施へと着実に準備が進められているマイナンバーカードと運転免許証の一体化。冒頭でも述べた通りその開始時期は前倒しされることが検討されており、2024年秋頃にはスタートするとも言われている。
急速なオンライン化やデジタル化には少々戸惑うところもあるが、一体化による利便性の向上は多くのドライバーがその恩恵にあずかれるといって間違いないだろう。
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