■アウトバックとレヴォーグの魅力を比較
さて、6代目となる現行型アウトバックは、2019年ニューヨークショーでワールドプレミアとなり、国内向けには2021年10月に発売となりました。
プラットフォームはインプレッサやレガシィに採用されているものと同じSGP(スバルグローバルプラットフォーム)。
ボディサイズはレガシィサイズを引き継ぎ、全長4870mm×全幅1875mm×全高1675mmでホイールベースは2745mm。レヴォーグは全長4755mm×全幅1795mm×全高が1500mmホイールベース2670mmなので、一回り大きなサイズとなっています。
車重は、レガシィアウトバックX-BREAK EXが1680kg。ちなみにレヴォーグの1.8L STI SPORTS EXが1580kgなので、ちょうど100kg差ということになります。搭載するエンジンは1.8L 水平対向4気筒ターボでパワー&トルクは177ps/300Nmを発揮します。
このエンジンは低回転域から充実したトルクを発揮して、発進から骨太感のある加速を見せてくれるエンジンですが、レヴォーグと比べると100kg差と重心の違いもあって、クルマの動き出しのアクションがやや大きめ。
大げさに言うと、リヤを沈め重心がググっと後ろにたまってから加速するような感覚があります。
カーブでもサスペンションのストロークが大きいためか、大き目にロールします。ただグラグラとノーズだいぶやリヤスクオウト(沈み込み)、左右のロールが起こるわけではなく、適度に抑えの効いた重心の動きが分かりやすいタイプのもの。軽快なレヴォーグに対してやや重さ感というかどっしり感があります。
■アウトバックの優位性はどこにあるのか?
ただ、感心させられるのは、SGPに共通して感じられる4つのタイヤがビタッ! と路面をとらえている安定感があり、走らせても安心感があるのに、ハンドルを切り出すとボディごとスーッとまがっていくようなボディ、シャシーの素性の良さがあります。
このあたりはレヴォーグとよく似たところで、クルマの動きややや大げさというか大きめに出ますが、クルマの本質的な動きは同じ、そんなふうに考えてもらえばいいと思います。
欲を言えば、やはり1.8Lターボではちょっとだけ迫力不足。欲を言えばもう一声と言いたくなる。もうちょっと動力性能に余裕ができると、車重を意識することなく、さらに気持ちよく走れるのではないかと思う。
アウトバックの優位性はというと、これは圧倒的な走破性の高さにあります。レヴォーグも4WDなので優れた走破性を備えていますが、最低地上高213mmを誇るアウトバックはもはやSUVに匹敵するほどのロードクリアランスがあり、高磯悪路走破性を持っています。
また泥濘地などオフロードを走るためのX-MODEはブレーキ制御による4輪駆動力制御を基本にしているのですが、デフロックに匹敵する…といったら大げさかもしれませんが、それに近い性能を発揮します。アウトドアぐっと身近に楽しめるクルマだと思います。
【画像ギャラリー】レガシィアウトバックとレヴォーグが放つワゴンの魅力(21枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方