EUで現在進められているようなCO2規制が進むと、GT-RやNSXを始めとした大パワーの名だたるクルマたちが存亡の危機に立たされる。日本が世界に誇る名車たちがいなくなってしまうのは寂しいし、何より「日本のクルマ、大丈夫か?」なんて不安にも駆られてしまう。
しかし、300馬力未満でも楽しいクルマはたくさんある。ハイパワーを誇る名車にも負けない「走る歓び」を与えてくれるクルマたち。そんな趣旨で、モータージャーナリストの清水草一氏にお話を伺ってみた。
※本稿は2019年2月のものです
文:清水草一/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年3月26日号
■大パワーはほんとうに必要か?
年齢的な問題もあり、個人的には「もうパワーの時代は終わった!」と思っている。まあ、これまでずいぶんパワーのあるクルマに乗ったってこともあるけれど、もうパワーはいらん! パワーなんてほどほどで充分! 軽快なクルマのほうがずっと楽しい! もう300馬力なんて、全然イラナイっすよ!
私はフェラーリを乗り継いでるけど、今は270psの328が実にちょうどいい。ホントはこんなにもいらないんだけど。
ということで、300ps以下で運転が楽しいクルマを、国産車中心に、9車種、10モデル挙げてみよう。
●トヨタ/スバル 86/BRZ
間違いなく世界の傑作。世界的に超希少な小型FRスポーツだ。この楽しさはボクスター/ケイマンに匹敵するでしょう。
●ホンダ ジェイドRS
超不人気なれど、この低重心高性能シャシーと1.5Lターボの組み合わせを知ったら背の高いミニバンなんか乗ってられん!
●ホンダ シビックハッチバック
スポーティなシャシーに、1.5Lターボと6MTの組み合わせは、ボディの大きさを感じさせない小気味よさ。
●マツダ アクセラ
まもなくフルモデルチェンジだけど、基本がイイので現行モデルでも充分楽しい。
●日産 ノートe-POWER NISMO
ワンペダルドライブは、それだけでかなり刺激的です。
●スズキ スイフトスポーツ
国民車に推したくなるほど間口が広くて万能、それでいて超楽しいスポーツハッチ。
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