軽スーパーハイトワゴンはイマイチ違いがわかりにくい…… みんな背が高くて660ccで軽規格なんでしょ?ってそんなことはありません! 今回集めた4メーカーそれぞれの違いとアナタに合った最適解を探る。
※本稿は2023年3月のものです
走りの評価/松田秀士、装備&コスパの評価/渡辺陽一郎、納期情報/遠藤 徹、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2023年4月26日号
■8年連続軽自動車販売日本一のベストセラーカー/ホンダ N-BOX
ハイレベルのホンダセンシングにより、高速から渋滞まで運転疲労を抑えてくれる。お薦めはターボ。高速静粛性が高く、発進時のエンジンの唸り感も小さく、すぐにトルクが立ち上がるので軽自動車にありがちな発進時のストレスが皆無。サスストロークのある玄人好みの足もいい。
■装備&コスパの評価
タントやスペーシアに比べてインパネなどの内装が上質だ。前席の座り心地が柔軟なこともあり、乗り心地も快適に感じる。ノイズは小さい。N-BOXを含めたNシリーズは、軽自動車ではホイールベースが最も長い。
後席は座り心地の柔軟性に欠けるものの、足元空間は最大級だ。後席を格納すると大容量の荷室になり、路面からリアゲート開口下端部までの高さは47cmと低いから、自転車を積む時も前輪を大きく持ち上げる必要はない。
買い得グレードは標準ボディのLで、価格は約158万円に達するため安くないが、質感や機能を考えると買い得だ。
●いいところ
・2クラス超えの室内静粛性(松田)
・内外装と上質な乗り心地(渡辺)
●イマイチなところ
・燃費性能に若干不満あり(松田)
・後席の座り心地がイマイチ(渡辺)
●ホンダ N-BOX(Lターボ・FF)主要諸元
・全長×全幅×全高:3395×1475×1790mm
・車重:920kg
・最小回転半径:4.5m
・パワーユニット:658cc、直3ターボ(64ps/10.4kgm)
・燃費:20.2km/L
・価格:177万8700円
■SUVテイストのギア人気でN-BOXを追撃!!/スズキ スペーシア
弱点には挙げたけど、ハード系のサスペンションがハンドリング面では明らかに魅力的。きっと好きモノならこの乗り心地が好きなはず。お薦めはターボで、スズキのエンジン品質の高さを如実に表している。低速から高速まで軽を超えたパワフルさがあり、それでいて燃費もいい。
■装備&コスパの評価
全高が1700mmを超えるスライドドアを装着したスーパーハイトワゴンながら、SUV風のギア、軽商用バンのベースなど4種類をそろえる。ベースを除く全車がマイルドハイブリッドを搭載して、実用燃費を向上させた。アイドリングストップ後の再始動音も小さい。
ライバル車に比べて個性は弱いが、誰にでも扱いやすい。標準ボディのハイブリッドXは、衝突被害軽減ブレーキ、サイド&カーテンエアバッグ、両側スライドドアの電動機能、スリムサーキュレーターなどを標準装着して価格は153万円少々だ。装備を充実させて割安だ。
●いいところ
・よく走るのに燃費がいい!!(松田)
・全車マイルドハイブリッド採用 ※商用車のベースは除く(渡辺)
●イマイチなところ
・若干サスペンションが硬い(松田)
・ライバルに比べ個性が弱い(渡辺)
●スズキ スペーシア(ハイブリッドXZターボ・FF)主要諸元
・全長×全幅×全高:3395×1475×1800mm
・車重:890kg
・最小回転半径:4.4m
・パワーユニット:658cc、直3ターボ(64ps/10.0kgm)+モーター(3.1ps/5.1kgm)
・燃費:19.8km/L
・価格:180万2900円
コメント
コメントの使い方スペーシア一択。デザインもいいし、本文にある様に足回りとエンジンがスバラシイ。個性が弱いと書いてありましたがギアはクロスオーバースーパーハイトの始祖ですし。それにディーラーで行われる愛車無料点検も中々いいサービスですよ。