クタクタだけど不思議な充実感! もうホント楽しすぎ!! 編集部員が「砂子塾」1日体験でドラテク向上へ第1歩

■まずオーバルコース走行で運転の基礎を徹底反復!

砂子塾長の座学ではコーナーをクリアする正しい知識と反復動作などについてきわめて理論的なレクチャーが行われる。筆者はそのレベルの高さに慄然……
砂子塾長の座学ではコーナーをクリアする正しい知識と反復動作などについてきわめて理論的なレクチャーが行われる。筆者はそのレベルの高さに慄然……

 当日は早朝8時に集まり、まずは砂子塾長によるドライバーミーティングからスタート。ここでは午前中にP2特設コース内に設定されている大小3つのオーバルコースとひとつの定常円旋回コースでの入り方などの決まりごとが説明される。オーバルコース走行から始まるのは「ドライビングの基本がそこにすべて詰まっているから」(砂子塾長)とのこと。

 参加者のスキルごとにA組とB組の2組に分けて午前中のオーバルコース30分の走行を3回こなすというメニュー。私は再び砂子塾長のドライバーミーティングを聞いてから実際に走行するB組に入ったのだが、まずはそこで説明される砂子塾長の理論のレベルの高さに軽く驚愕。

 砂子塾長曰く、「コーナーをクリアする際のハンドルの最大舵角は、クリッピングポイント(コーナリングを行う場合のライン上で、コーナーの内側に最も寄るポイントのことで、コーナーを脱出する時のアクセルを開放するベストなポジションを指す)手前になります。基本は“しっかりリリース、ゆっくりステア”を徹底すること。わかりますね?」

 ふむふむ。そのうえで、「自分が走行している時は実際に走った場合の自分のコーナークリアが成功だったか失敗だったか、自分でもわかるはずです。そういった記憶→解析→失敗時のフィードバック→動作プラン→アクションをひたすら繰り返すのがスポーツドライブの基本です。24時間耐久レースなどはこの作業を何度も繰り返しているんですよ」と参加者にドライビング理論を理路整然とわかりやすく話してくれる。

 う~ん、砂子塾長の伝えたいことは実に明白でこれならレベルの低い自分でもなんとかできるかな……といざ、実際にオーバルコースの練習走行へ。まずはアテンドしてくれたベストカーMateの古参会員の方の助手席に同乗し、雰囲気をつかむことに。何度も参加しているだけあり、スムーズに減速および加速を行い、オーバル走行を重ねていく。

オーバルコースで走行するもなかなか自分の頭に描いているイメージに対し、操作が追いついていかない……
オーバルコースで走行するもなかなか自分の頭に描いているイメージに対し、操作が追いついていかない……

 ここでドライバーチェンジし、彼には今度は助手席に座ってもらい、いよいよ自分の運転でコースへ。ところが、頭の中で「クリッピングポイント手前で最大舵角になるように……」と思っていても、ステアリングを切る速度が速すぎたり、ブレーキのリリースポイントが遅れてしまったりでなかなか自分のイメージと実践がかみ合わないのだ。

理路整然とした砂子塾長からのレクチャーとは裏腹に、なかなか実際のドライブでは思い通りにいかないものでして……
理路整然とした砂子塾長からのレクチャーとは裏腹に、なかなか実際のドライブでは思い通りにいかないものでして……

 砂子塾長が口ずっぱく伝えてくれた「記憶→解析→失敗時のフィードバック→動作プラン→アクション」という一連のコース走行メカニズムは、私にはレベルが高すぎることにまず愕然……。

■午後はいよいよ1本コース走行へ!

参加者のドライビングに対しては外からその走りを観察していた砂子塾長からところどころで的確なアドバイスを受けられる
参加者のドライビングに対しては外からその走りを観察していた砂子塾長からところどころで的確なアドバイスを受けられる

 砂子塾がいいなと私が思ったのは参加しているほかの人の助手席に気軽に座れることで、うまい人の操作が学べるということ。真剣なのだが、和気あいあいとドライビングが学べる。やはり運転が上手な人はステアリング操作がゆっくりでスムーズなのだ。私はほかの参加者より格段に進入スピードは遅いものの、なんとか午前中の30分3本走行コースを終えてお昼休憩に。

 さて、午後からはガラリとコースレイアウトを変更し、各参加者が13時~16時まで本格的にコース走行にチャレンジできるようになっていた。スタート地点からは長めのストレートになっており、車速の高いポルシェあたりだと3速120km/hまで出せるコースに。

午後からの走行コースのストレートはポルシェだと3速で120km/hを超えるかなりのハイスピードな設定になっていた
午後からの走行コースのストレートはポルシェだと3速で120km/hを超えるかなりのハイスピードな設定になっていた

 その後、ヘアピンカーブを含む6つの角度の違ったコーナーがコーンによって配置され、最後にスタート地点横のゴールに入る。コースにはあらかじめ散水車が入り、ストレート後半はウェット路面となっているのだ。

 まずは1週目の慣熟走行でコースレイアウトを実際に運転しながらコースを叩き込み、2週目以降は各自がスタートを切り、前走車がある程度進んだ段階で次のクルマがコース内に入るという繰り返しだ。

 まずは私の場合はある程度スキルのあるドライバーの横に乗り、コーナーを何速でクリアするのか、進入するスピードはどの程度なのかをしつこく確認。いよいよ現行型BRZを駆り、走行コースへ入ることに。

次ページは : ■身体はしんどくても……また参加したくなる!

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