86とGRスープラの復活を手がけた元トヨタのチーフエンジニア、多田哲哉氏。「どんがら トヨタエンジニアの反骨」で彼を主人公にノンフィクションを濃厚に書いた清武英利氏を直撃した。
聞き手/ベストカーWeb編集部・渡邊龍生、写真/ベストカーWeb編集部、ベストカー編集部
■感動しないエンジニアが感動した瞬間がタイトルに!
ベストカーWeb(以下、BC)/まず、本書名「どんがら トヨタエンジニアの反骨」ですが、なぜこのタイトルになったのでしょうか? 決まった経緯などについて詳しく教えてください。
清武英利氏(以下、清武氏)/編集者ともっと長いタイトル候補などについても話し合っていた時に、「どんがら」(開発中のクルマの鉄板がむき出しで中身も色もついていない状態のこと)が浮かんできました。というのは多田哲哉さんが言うには、「開発者というのは“感動する”ということがわからない職業なんですよ。
BC/なるほど。
清武氏/トヨタの本ということではなく、技術者が組織のなかで思いを遂げることを中心としたあくまで技術者とその家族の物語ですから。「どんがら」に魂を吹き込むーー僕らしいタイトルになったんじゃないかと思います。ほかにもタイトル候補はありましたが、最終的にはこれしか残らなかった。
BC/ほかにはどんなタイトル候補があったのでしょうか?
清武氏/「特命チーフエンジニア」とか「チーフエンジニアの反骨」、「Z(編註※トヨタ開発の中枢チームで、これを率いるのがチーフエンジニア)の……」とかでしたね。この「Zの……」というタイトルは最近のロシアのウクライナ侵攻を見ていると僕の望むものではないな、と。
BC/確かにそうですね。
清武氏/滅多に感動しないエンジニアが感動した瞬間をタイトルにしたのはよかったと思っていますよ。このタイトル名を多田さんに伝えたら、「面白いですね」と言われまして正式に決まりました。
BC/なんでも本の装丁を一度やり直したとか?
清武氏/ええ、そうなんですよ。若いイラストレーターに依頼したのですが、2案出してもらって最初は赤い初代86をふつうに描いてもらっていました。で、書き直しを依頼して描いてもらったのが採用した絵です。すごく気に入っています。
コメント
コメントの使い方カービューのコメント欄で多田さんの名前出したら「誰それ?肩書きだけなら長く勤めてれば付くもんだよw」ってレスされて、何か色々と分断を感じた思い出。
こちらはベストカーでしか読めないインタビューなので、貴重なお話を興味深く読ませて頂きました。
カローラは著名なレビン系やGR以外でも、12#系で2ZZ積んだり足を高評価された14#系で更にターボ積んだり、いつも意外なほどスポーティな挑戦しているブランドだと感じています。
初代カロ-ラ主査長谷川龍雄さんは立川飛行機の技術者。戦後トヨタに入社され、初代トヨエ-ス、初代パブリカ、トヨタS800など手掛けた人です。
衝撃受けた車種はTE27トヨタカロ-ラレビン、スプリンタ-トレノです
当時、レビン、トレノはカロ-ラに無理やり?1600DOHCE/G積み込み、オーバフェンダ-。リヤはリジットリーフのまま。じゃじゃ馬とも呼ばれてた。