便利なスライドドアをさらに使いやすく!!
狭い場所での乗り降りや、子供や高齢の方を乗せる際に、超絶便利なスライドドア。現行シエンタでは、さらに利便性を追求するため、先代モデルに比べて開口部高さを+60mm、開口部における足下広さを+55mm拡大した。わずか60mmの差、と思うかもしれないが、乗り降りのしやすさは確実に向上しており、成人男性でも頭をあまり気にせず乗り降りができる。ハンズフリーデュアルパワースライドドアの設定や、子供の指が掛かりやすい形状としたリアアシストグリップ、スーパーUV+IRカットガラス、後席用サンシェードなど、より便利で配慮の行き届いた使いやすい設計となっている点もポイントだ。
もちろん従来のシエンタでも好評だった330mmという低いフロア地上高や段差のないフラットなフロアも継承されている。高齢者や子供にとっては、ミドルクラスサイズのミニバンより乗り降りしやすいのではないだろうか。
おしゃれで機能的でありつつ、使う人を選ばない 超絶バランスを実現しているデザイン
トレッキングシューズをイメージしたというシャープでスポーティなデザインだった先代モデルに比べて、クリーンで親しみやすいデザインに生まれ変わった現行シエンタ。「シカクマル」をモチーフとし、コーナー部を丸くしてコンパクトにみせる手法をとりながら、ベルトラインを水平にしたり、サイドガラスを立てることなどによって機能的なイメージも。大きなサイドプロテクションモールは「気兼ねなく使えるツール」感も漂わせている。
「アーバンカーキ」「スカーレットメタリック」など、個性的なボディカラーも用意されており、ヨーロッパの都会で見かけそうなおしゃれな雰囲気も楽しめる。男女問わず、またあらゆる年齢層でも「使いやすい」と感じさせるデザインでありながら、飽きの来ないバランスの取れた個性が与えられているのも秀逸だ。
ただ、3列目の狭さと使い勝手の悪さは覚悟する必要が
パッケージング上、仕方ないことなのだが、はっきり言ってシエンタの3列目は狭い。2列目のシートバック形状や、つま先部分のスペース確保などで、狭さを和らげる工夫がされてはいるのだが、大人が座るのであれば、ちょい乗り以上のドライブをするのはかなりきついだろう。
この点、ライバルのフリードは、3列目シートに座った状態でひざ周りのスペースにややゆとりがある。床と座面の間隔の違いでフリードはひざが持ち上がる姿勢にはなるが、それほど気にならない。3列目シートの格納方法も、シエンタはダイブダウン方式(折りたたんで2列目シート下に格納)なので、2列目をチップアップするなど手間がかかるが、フリードの場合は左右へ跳ね上げるだけと簡単だ。
車中泊やMPV的な使い方を想定しているなら2列シート仕様を選ぶべき。多人数乗車の魅力を求めてシエンタを検討するなら、3列目の使用頻度や使いやすさを慎重に検討するようにしてほしい。
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万人受けするデザインを手に入れ、便利な機能をさらに便利に進化させてきたシエンタ。ライバルであるフリードのフルモデルチェンジが今秋にも行われると噂されるなか、どこまで販売台数を伸ばせるのか!?? 国産3列シートコンパクトカー対決の行方が、非常に楽しみだ。
【画像ギャラリー】やっぱりよかった!! 長所をさらに伸ばし、魅力的なモデルへと成長した、トヨタ「シエンタ」(13枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方確かに前モデルから比べるとよくなったと思う。しかし、一方で7年経過したフリ-ドがどうして売れるのか?そこら辺をもう少し煮詰めると、もっと売れ筋になると思う