ヘッドライトが明るすぎて車検が通らないことも!?  「売っているから付けてOK」じゃない要注意パーツ3選

車内のLED化で高額出費に!?

飛びつく前にひと呼吸! 「売っているから付けてOK」じゃない要注意パーツ
ルームランプを社外品のLEDランプに換える人も多い。たしかに、ミニバンのように大勢でわいわい楽しく過ごせるようなクルマだと明るいLEDライトが欲しいところだが、大きなトラブルにつながることも……

 ヘッドライトのLED化以外に、ルームランプやストップランプなどのLED化を考える人もいるだろう。だが、ここも要注意。

 例えばストップランプを市販LEDに変更すると、「クルーズコントロールが使用できなくなった」や、ルームランプを市販LEDにしたら「エンジン始動できなくなった」「ヘッドライトが点かなくなった」などが起こることがある。

 三菱自動車から、市販LEDの交換に関して警告を出している。交換する際には、各メーカーの注意事項を確認すると良い。

市販LEDバルブ装着についての 注意事項のご案内【再度のご連絡】

 通常、LEDへの交換時に回路をショートさせてしまった場合は、該当するヒューズが切れる。「切れていない、正常なものに交換すれば大丈夫!」と思いがちだが、交換しても各部が正常に作動しないことがある。

 これは、現在のクルマの電装は、電装系のコントロールユニットに統合されていることが多く、このコントロールユニットの内部配線が損傷することがあるため。この場合はユニット交換となることがほとんどだが、これがけっこうな金額になることが多い。

 よって、DIYでLED化する場合は要注意! 大前提として、電装系をいじる場合はバッテリーのマイナス端子を外してから(通電しない状態)行うべきだ。

可視光線透過率70%以上ならOKだが…

飛びつく前にひと呼吸! 「売っているから付けてOK」じゃない要注意パーツ
フロントガラスにカーフィルムを貼るのは違法ではない。可視光線透過率70%以上を満たせばOKだ

 暑い夏がすぐそばまで来てますね!

 エアコンを効かせた車内はとても快適だけど、紫外線カット効果や遮熱効果のないガラスのクルマはまだまだ多い。

 ただのクリアガラスはそもそも味気ないし……。現在では、遮熱やUVカットの機能を持つもの、見る角度によって色が変わるもの、調光(偏光)機能を持つものなど、多くのカーフィルムがあるので、最近は「フロント側にもカーフィルムを貼りたい!」と思う人が多くなっている。

 「フロントガラスにはカーフィルムとか貼ってはいけないんじゃないの?」と思われるかもしれないが、フロントガラス(+運転席側と助手席側ウィンドウ)にフィルムを貼ること自体は違法ではない。

 カーフィルムが貼ってある状態で車検を受け、可視光線透過率が“70%以上”あれば問題なく車検は通るのだ。

 ただし、この数値はカーフィルム単体ではなく、「ガラス+カーフィルム」の可視光線透過率の値で、専用の機器によって測定する。

カーフィルム施工は確かな経験をもつプロショップで!

飛びつく前にひと呼吸! 「売っているから付けてOK」じゃない要注意パーツ
「防犯性を高める」「プライバシー空間を確保する」などの理由で後部ガラスへ濃色カーフィルムを貼るのは理にかなっている。だが、施工するクルマによっては「暗すぎた!」となる場合があるので、専門店に相談の上で施工するのがベストだ

 2023年の1月13日、国土交通省から各地方運輸局に向けて、「指定自動車整備事業における着色フィルム装着車の指導内容に関する通知」が行われた。

 「今さら何を?」と思うが、カーフィルム装着車のユーザーのなかには「測定もされないまま車検に落ちた(筆者が経験済み)」「施工しているだけでディーラー整備を断られた」、なかには「フィルムを剥がすよう言われた」など、カーフィルムを貼っているだけで、違法な濃色カーフィルムを貼っているかのような対応を受けた人もいるという。

 これら以外にも理由はあるが、国土交通省は関係各所に正しく指導するよう再度、通知を行ったというわけだ。

 カーフィルムで注意すべきは、「施工時の可視光線透過率がその後もずっと維持するわけではない」ということ。車検時に可視光線透過率70%以上をかろうじてクリアしたカーフィルムは、経年劣化によってその値が下回り、車検に通らないこともある。

 さらに、標準で装備されるガラスはクルマメーカー間で大きく異なるため、他車ではOKだったカーフィルムが、自車では車検に合格できる可視光線透過率をクリアできない、なんてこともある。

 よって、DIYでのカーフィルム施工はお薦めしないし、「カーフィルム自体の知識はもちろん、標準装備のガラスとの組み合わせなどにも熟知した」確かな経験をもつプロショップで施工してほしいのだ。

 今回は「まわりでよく見かけるから大丈夫だろう」と安易に飛びつくと「ああ、大失敗!」するかもしれない最近のカスタムをとり上げた。

 だが、愛車のカスタムは、クルマ好きにとって「クルマを愛する行為」として外せないことだ。カスタム時は何が起こる可能性があるのか? を知ったうえで楽しいカーライフを過ごしてほしい!

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