■トヨタハリアーPHEV(620万円、Zグレードのみの設定)
バッテリー搭載量 18.1kWh
EV走行距離 93km
WLTC総合燃費 20.5km/L
システム出力 306馬力
RAV4に対し、「高級かつシティ派向け」というキャラクターを持つハリアーのプラグインハイブリッドで、PHEVも純エンジン車とハイブリッドのRAV4とハリアーの違い同様のキャラクターを持つ。プラグインハイブリッドのシステムはRAV4 PHEVと共通だ。
■三菱アウトランダー(484万1100~570万5700)
バッテリー搭載量 20.0kWh
EV走行距離 83~87km
WLTC総合燃費 16.2~16.6km/L
システム出力 200ps台中盤
PHEVとしては2代目モデルとなるアウトランダーはプラグインハイブリッド専用車に移行し、三菱と日産のアライアンスもあって現行エクストレイルの兄弟車となった。プラグインハイブリッドのシステムはエンジン直結モード付2.4Lシリーズハイブリッド+後輪もモーター駆動となる4WDだ。
■マツダCX-60 PHEV(539万~626万4500円)
バッテリー搭載量 17.8kWh
EV走行距離 74km
WLTC総合燃費 14.6km/L
システム出力 323ps
CX-60はマツダが社運をかけて開発したラージと呼ばれるFRプラットフォームを使う、オーソドックスなミドルSUVである。プラグインハイブリッドのシステムは、日産が以前フーガやスカイラインに使っていた1モーター2クラッチに近いもので、プロペラシャフトがあるオーソドックスな4WDとなる。
■動力性能ではどれだ?
システム出力306psというパワートレーンを搭載するRAV4とハリアーは、アクセルを深く踏むとシームレスかつエンジンの存在感が薄いという不思議な感覚のなか、スペックどおりのスポーツカーのような加速を味わえ、600万円級のクルマにふさわしい付加価値を持つ。
アウトランダーの絶対的な動力性能はシステム300ps以上の3台には及ばないが、それでも十二分であり、ハイブリッドシステムの違いによる電動感の強さとよりエンジンの存在感が薄いという特徴も持つ。
CX-60は絶対的な動力性能では4台のトップで、トルコンレスの8速ATというトランスミッションを持つこともあり、トランスミッションのない3台とは違ったタイプの爽快な加速感も楽しめる。
ただ、エンジン、モーター、トルコンレスATのマッチングがまだうまくいっていないせいなのか、ハイブリッドカー状態でギクシャク感を覚えることがあり、その点で減点した。
RAV4 PHEV 10点 ハリアーPHEV 10点 アウトランダー 8点 CX-60 PHEV 8点
■燃費&EV走行距離などはどうか?
これはRAV4以外詳細に燃費計測をしてことがないため、スペックの順とした。なお、冒頭に書いた実父のRAV4は満充電からのEV走行可能距離が70km少々、ハイブリッドカー状態での燃費は18km/Lといったところだ。
なお、RAV4とハリアーは急速充電機能がないため中継器を介したVtoH(住宅への給電)はできないが、100V電源からの1500W分の給電は可能だ。また、急速充電機能がないことで、急速充電インフラへの負担を減らしている点も見識のひとつと言える。
CX-60はハイブリッドカー状態での燃費が今ひとつなのに加え試乗した際、後から説明書を見てもアウトランダーでいう「電気を行き先や街乗りなどで使うために温存するセーブモード」に相当する走行モードが見つからず(RAV4とハリアーにはある)、この点はプラグインハイブリッドカーとして?マークだ。
RAV4 PHEV 10点 ハリアーPHEV 9点 アウトランダー 8点 CX-60 PHEV 7点
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