■プジョー 2008
次にプジョー2008。5008、3008を上位にもつプジョーのクロスオーバーSUVシリーズでは最小のモデルだが、前出のDS3がきわめてラグジュアリーなのに対し、よりカジュアルな位置づけのクルマ。
とはいえ最新プジョーデザインは、上級車よりも親しげにアレンジされてはいるが、スタイリッシュであることは変わらない。
小径のステアリングの上からメーターに目をやるドライビングポジションは(慣れが解決するが)やや独特。LBX登場時点でどうかは未知数だが、現状のラインアップでは、1.2Lの3気筒ガソリンターボ、1.5Lの4気筒ディーゼルターボに加え、BEVのe2008も用意される。
■アウディ Q2
もう1台は、アウディQ2。同社のA1をベースに仕立てられたモデルで、メルセデス・ベンツ、BMWと、ドイツのプレミアムブランド3社の中では唯一のBセグメントのクロスオーバーSUVでもある。
LBXはデザインを始めとして新世代のレクサスのコンセプトが盛り込まれているようだが、このQ2は対照的に手堅く、それまでのアウディQシリーズの流れを汲んだクルマ。
日本市場への投入は2021年2月で、当初は3気筒の1Lターボなどを設定したが、最新のラインアップは1.5L直4ターボ、2L直4ディーゼルターボのほか、300ps(!)の直4の2Lターボ搭載のクワトロモデル、SQ2も設定。デザイン、スペックともにいかにもアウディらしいところに説得力を持つモデルだ。
■ミニ クロスオーバー
そのほか、少し毛色の変わったところでミニ クロスオーバーも見逃せない。
R50以降のBMWミニはプレミアムコンパクトカーの見本として世界中の自動車メーカーから意識されてきたメイクだが、その中でも最新ラインアップの中の1台、クロスオーバーはミニのラインアップでは5ドアハッチバックとともに人気の高いシリーズ。
実は筆者など「ミニといえば3ドアのクーパーでしょう!」と頭の固いことを言うタイプだが、現実世界では時流に乗ったSUVタイプのクロスオーバーが、多くのユーザーに受け入れられているということなのだろう。
LBXと較べるとクルマのキャラクターはグッとカジュアルではあるが、ミニという絶大なブランド力、個性はやはり絶大なものがある。
飾りではなく実用的なクルマとして“使える”ところも魅力だ。それとミニは昔から用品類が星の数ほど用意され、アクセサリーカタログを見ているだけで白いご飯が何杯もいけるが、その点でもカスタマイズが33万通り(!)というLBXに決して負けてはいない、と思う。
■ルノー キャプチャー
それともう1台、LBXを迎え撃つライバル車としてルノー キャプチャーも挙げておこう。
ルノーはブランドとしてプレミアム路線を声高に謳ってはいないが、現行モデルで2世代目となるキャプチャーは、ここ最近のルノー車の例に洩れず上質感が伝わるクルマに仕上げられ、内・外観の仕上がり、走りに対しての満足度とともにコストパフォーマンスの高さは魅力だ。
その上で最新のキャプチャーでは、1.6Lエンジンとモーターを組み合わせたE-TECHフルハイブリッドを輸入車では唯一設定。
速度域によりモーターとエンジンを使い分けるこのシステムは、22.8km/Lの輸入車SUVでナンバー1の低燃費と、ルノーならではの爽快な走りを両立させているところをアピールポイントとしており、ガンガンと乗りこなしたユーザーにも向く。
現時点でBLXの走りの楽しさがいかばかりかは未知数ながら、キャプチャーの実力からすれば十二分に対抗し得るはずだ。
ひと口に“小さな高級SUV”と括っても、各社(車)各様の個性、アプローチはいろいろで、そこが選択基準になるということだと思う。
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コメント
コメントの使い方一番安いヤツって言われそう。こんなん買うならハリアー買うと思う