レクサスRXよりおもてなしを考えたCX-60!! レクサス超えも乗り心地が硬く感じるワケ

■RXは後席の使い勝手にひと工夫欲しい

前出の写真と比較していただきたい。RXの後部座席サイドシルにはCX-60のような欠き取りがなく、降車時にふくらはぎが当たってしまう
前出の写真と比較していただきたい。RXの後部座席サイドシルにはCX-60のような欠き取りがなく、降車時にふくらはぎが当たってしまう

 RXの後席部サイドシルを見ると、CX-60のような欠き取りはなく、降車時にふくらはぎが当たってしまいます。5cmは出ています。

 荷室は車体サイズを考えれば両車ともに標準的です。レクサスのほうがフロア面はやや高めです。そのぶん、フロアボード下にアンダーボックスがあります。CX-60はフロアボード下にスピーカーが置かれていて、荷物は入りません。

 RXの後席は荷室側のスイッチで電動で前倒可能ですが、作動速度が遅くもどかしい。バネでいっきに倒れるほうがいい。しかも、完全フラットには倒れません。

 RXのコックピットですが、メーターの文字は判読しにくいです。

 RXもシートの横幅が狭く座面クッションが薄いです。FFでフロアトンネルはないのに、センターコンソール横幅が大きく、シート幅を制限しています。足元は広さがあって、ペダル配置に違和感はありません。

 後席はサイドシルからシート座面までが遠く、乗り込む時はお尻をグイと奥に入れないと座れません。フロア段差は小さくてよいのですが、乗降時の姿勢は少し制限されます。

 後席座面はヒップポイントが高く、クッションが薄く底付きします。前席下に靴が入り込まないので、足元スペースは少し窮屈さを感じます。これはPHEVモデル用に、後席下にバッテリー搭載スペースを取っているためでしょう。

■いよいよ実走!! レクサス RX350の乗り味は!?

レクサスRXのアクセルペダルはブレーキペダルと近く、共踏みをしてしまう可能性を感じた
レクサスRXのアクセルペダルはブレーキペダルと近く、共踏みをしてしまう可能性を感じた

 アクセルペダルの角度が不自然です。オルガン式で下側の取り付け点が斜めに、ブレーキペダル側に寄っています。

 この位置だと、緊急時にブレーキペダルを奥まで思い切り踏み込んだ時、少し足元がズレると靴のサイドがアクセルペダルの下部に当たり、共踏みになる恐れもあります。なぜこうしたのか? 私はオルガンペダルの内側はもう少しブレーキペダルと離すべきと思います。

 さていつものように歩くほどの速度で動き出して、ステアリングを大きく左右に切ると……、いいですね。この感じはカムリで感じた反応のよさを感じます。決してクイックではありませんが、左右で反応差はありませんし、リニアです。ロードノイズは小さく、高級車の乗り味です。

 ただ、40km/h前後で連続する路面ペイントの波状路面を通過すると、小さな入力の抜きはスムーズに乗り越し高級車の乗り味でいいのですが、リア回りにブルブル振動が残ります。

 カムリやレクサスESも同様でしたが、このプラットフォーム系列全般で感じます。フロア接合部とサスペンション取り付け部の剛性不足と思われます。

 2.4Lターボエンジンは低い回転からしっかりとトルクを出していて、重たいRXの車体を軽快に走らせます。モーターの組み合わせのない純内燃機関としては、不満のない中低速域のトルク特性です。音もきれいで、不快な音も室内に入ってきません。

 操縦性はフロントのロール剛性を高めにして、リアとのバランスを上手く合わせています。FF的なフロントの慣性重量を感じません。硬すぎることはなく、かといってフワフワするような動きもなく、うまいチューニングです。

 コーナリング時のロール変化や操舵に伴う前輪キャンバー変化を上手に合わせて接地面を活かし切れています。ショックアブの減衰特性も含めて合わせ込んだドライバー、実験部の仕事がみごとです。この乗り味は700万円のクルマの価値があります。

 せっかくここまで足のセッティングを合わせ込んだのですから、ブレーキはもっと後輪配分を大きくしたいです。ちょっと前輪寄りすぎで、後輪ブレーキ力を使えていません。フルブレーキングでノーズダイブが大きすぎます。これは要改善点です。

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