ここ最近、休日ごとに高速道路のサービスエリアは大混雑する状況が続いていて入りきれない車両が本線上に出てしまい、本線の渋滞を作り出すほどに。追突事故の原因となる可能性もあって危険極まりないが、その原因を探ってみた。
文/国沢光宏、写真/国沢光宏、AdobeStock(トビラ写真:blue_moon_images@AdobeStock)
■SAやPA入り口の混雑は中に入ってからの流れに原因あり?
普通、高速道路における休日の渋滞と言えば「サグ」と呼ばれる勾配の変化や、出口から始まっていた。しかし、最近になってSA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)に入れない車両が本線上にはみ出してしまうケースも増えている。
本線上の、しかも走行車線/路肩で渋滞するため最後尾に追突する事故も多発。それならSAやPAが大混雑しているかとなれば、そうでもない。
東名高速の海老名SAや東北道蓮田SAなど本線上に渋滞が伸びている時でも、入ってしまえば駐車スペースに余裕あります。じっくり見ていると、SAに入ってからのクルマの流れが悪いのだった。
最大の理由は「歩行者を見たら譲っている車両が多いこと」。なるほど、SAって巨大な駐車場。いろんなところに歩行者がいます。譲りまくっていたら動けない。結果、本線上で危険を作り出す。
■SAPA内は「歩行者優先」ではない
こう書くと「歩行者優先でしょ!」みたいなことを主張する輩が出てくる。高速道路のSAは歩行者優先か? ぜんぜん違います! 高速道路の原則は、一般道から1cmでも入ったら車両優先&一方通行なのだった。
もちろんSA内も例外を除き車両優先。最高速度が40km/hになるだけだ。例外とは、ごく希に横断歩道を設置してあり、そこだけ歩行者優先になる。
ちなみに「だったら歩行者をケチらしていいのか?」となるかと言えば、明確に「いいえ」。道路交通法第18条に『歩道と車道の区別のない道路で、歩行者のそばを通過する時は安全な間隔を保ち、又は徐行しなければならない』とある。
高速道路のPAやSA内ではこの第18条が適用されるのだった。制限速度40km/hながら、歩行者のそばだと徐行(いつでも止まれる速度)です。
コメント
コメントの使い方車道じゃなくて施設の駐車場って思ってました。
渋滞原因は頑なに出庫待ちする車や、ノロノロ空きスペース探す車が多いからかなとも思う。そしてノロノロ進むから歩行者に迷いもなく譲る。
歩行者優先で無くてもPAで歩行者に接触してしまうと、譲る以上に時間取られるし、前方不注意で車が負けるので、歩行者に優先な行動をした方がデメリットが少ないという現実。
優先と言っても車を守ってはくれないよね。
ハイウェイオアシスみたいなテーマパーク化と、ネット通販の増大によるBtoC物流の増加で、流入滞留する車が増えて、トイレや休憩のための駐車場利用がしにくくなってるのも事実。加齢で頻尿気味のドライバーには、SA・PAの渋滞混雑は深刻な問題です。
歩道以外以外は歩行者に優先権は無いけど、弱者保護の規定で守られていると思います。飛び出し事故などでも守られる事例があるんでしよう。