発売から1年……日産軽EVサクラは累計4万台突破! 国内EVシェア4割を獲得できたワケとは

■税金投入前提の補助金自体が著しく不公平な面も

EV補助金の恩恵にあずかれるのは戸建てに住むユーザーか、社屋を持つ法人にほぼかぎられてしまう。このあたりは税金投入の公平性にやや問題ありか(写真はリーフ)
EV補助金の恩恵にあずかれるのは戸建てに住むユーザーか、社屋を持つ法人にほぼかぎられてしまう。このあたりは税金投入の公平性にやや問題ありか(写真はリーフ)

 ただし、前述のどおり電気自動車は、一戸建てに住んでいるか、社屋のある法人でないと購入しにくい。誰でも買える商品ではないのに、税金を使って多額の補助金が支払われている。集合住宅に住んでいたり、あるいはクルマを所有しない人にとっては不公平に感じるだろう。

 補助金の交付方法にも問題がある。今のように国と自治体がバラバラに交付していると不公平が生じるから、連携して地域格差を是正することも大切だ。

 そして補助金は長期間にわたって続くものではない。次第に交付額が下がって廃止に向かうから、今のように補助金に依存した状態が続くと、終了した時に電気自動車の売れゆきが大幅に下がる。電気自動車の価格を根本的に割安に抑えることも大切だ。

 それでも日本で電気自動車を普及させるには、軽自動車のサイズが最も効果的だ。今後も日本では軽自動車の電気自動車がたくさん登場して、多くのユーザーに愛用されるだろう。軽自動車の新車市場に占める販売比率は今でも40%近いから、電気自動車の普及によって50%を超えるかも知れない。

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