■3列目シートの跳ね上げ格納が簡単に!! 不満を大改善した「ノア/ヴォクシー」
2台目は、シートアレンジを使うシーンが多いと思われる3列シートミニバンの中から、トヨタ・ノア/ヴォクシー。
7人乗りと8人乗りがあり、久しぶりにプラットフォームが一新され、室内空間や走りが劇的な進化を遂げて登場しました。
7人乗りモデルでは、2列目のキャプテンシートにパッケージオプションでオットマンやシートヒーター、大型テーブルやUSBポートなどが装備され、もはやプチアルファード感覚となる贅沢さが話題に。
でもそうしたゴージャスな魅力ばかりではなく、ノア/ヴォクシーはこれまでのミニバンユーザーの「ここが不満」なポイントをことごとく改善したのが素晴らしいところです。
その大きな不満が、3列目シートの跳ね上げ格納操作が重くて複雑でやりにくいということ。
従来は、まず背もたれを倒し、左右に折り畳んでから、上にヨイショと持ち上げてフックで壁に固定するという手間が必要でした。
それが新しいノア/ヴォクシーでは、片手でレバーを解除するだけで、ものの数秒で固定までが完了。なんなら両手で左右同時に跳ね上げ格納を完了することさえ可能という優れものです。
しかも、薄型化された3列目シートは格納後の出っ張りが小さく、運転席からの後方視界を邪魔しないという点でも優秀です。
そしてもう1つの不満が、3列目まで乗ってしまうと荷物がぜんぜん積めない問題。
それを解決したのは、ラゲッジ開口部が地上高50cm(FF車)という低いフロアと、フロア下にも深さのあるスーパーラゲージボックスを設定したことでした。
このなかに隠したい荷物や転がりやすい遊具などを詰め込んでもいいし、デッキボードを外せば背の高い荷物を縦に積むこともできて、使い勝手が広がります。
またシートアレンジと合わせて、パワーバッグドアを開くときにもスイッチで好きな角度で止めることができ、狭い場所でも荷物の出し入れがスムーズ。手動のバックドアでも手で押すことで止める機能があるのも親切ですね。
■シンプルで簡単にアレンジできる軽クロスオーバー「ハスラー」
3台目は、元祖“遊べる軽”として登場して以来、クロスオーバー軽の人気を牽引しているスズキ・ハスラー。
釣りやサーフィン、スキーなどのスポーツから、キャンプなどのアウトドアレジャーまで、アクティブな趣味を持つ人から引っ張りダコなのはもちろんのこと。
2代目となった現行モデルではシートの骨格を広げ、座面を3cm以上拡大し、クッションの厚みもAセグメントのコンパクトカー並みを実現して、ロングドライブでの快適性も手に入れているのが特徴です。
そんなハスラーのシートアレンジは、シンプルで簡単。日常的によく使う後席の前後スライド機能は、ラゲッジ側からもストラップを引いて動かすだけの操作です。
肩口のレバーを引いてパタンと倒せば、完全にフラットで広いラゲッジスペースが出現。5:5分割で別々に倒せるので、3名乗車でも荷物がたっぷり積み込めます。
汚れや傷がつきにくいフロア加工となっているのも、アクティブな使い方に嬉しいところです。
そして、スズキ独自のシートアレンジとしては、助手席がポイント。サーフボードなどの長い荷物を積みたいときには、助手席の座面を引き上げると、そのまま前に倒れて沈み込み、空いたスペースに背もたれが90度倒せるようになっています。
ラゲッジスペースからつながる奥行きのある空間が生まれ、長い荷物がスッと積み込めるようになるのです。
またラゲッジボードの下には、簡単に取り外しができるラゲッジアンダーボックスがあるのもポイント。
防汚タイプで丸ごと洗えるので、汚れたモノを入れておいてもいいし、ラゲッジボードは開けたまま固定でき、ベビーカーを縦に積めるほど深さのあるラゲッジとして使うことも可能です。
使いやすさに加えて、後片付けや掃除がしやすい工夫があるのも、ハスラーのシートアレンジの優秀なところでしょう。
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