■そして新燃費スーパーカー5代目プリウスはどうなのか!?
鈴木直也氏は初代インサイトに12年間乗り続けた。そんな氏から見て、5代目プリウスは「燃費スーパーカー」なのか?
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清水「初代インサイトは、カッコだけじゃなくボディも凄かったですよね」
鈴木「なにしろオールアルミボディだから。NSXと同じ高根沢工場で生産してたけど、一説によると、コストはNSXと同レベルだったらしい」
清水「えっ! 大赤字じゃないですか!」
鈴木「大赤字も大赤字。目的のために手段を選ばない燃費レーシングカーだったんですよ。マニア心がくすぐられて当然だよね」
清水「じゃ、新・燃費スーパーカーである5代目プリウスはどうですか」
鈴木「インサイトはリセットできない生涯通算燃費計があったので、常に燃費レースしてる感覚だったけど、2Lのプリウスは加速が気持ちいいので、ついアクセルを踏んじゃうクルマですね」
清水「燃費はあんまり伸びませんよね。燃費だけならヤリスハイブリッドのほうがはるかにスーパーだ」
鈴木「でもヤリスは基本的に普及商品でしょ。プリウスのあのデザインは違う。スーパーカーみたいにカッコよくしたかったというのが第一目的であるにせよ、スーパーカー的なムダがある」
清水「よくぞこんなデザインで出したなと思いますよ。トヨタの思い切りは凄かった」
鈴木「正直、フロントガラスをあそこまで寝かせなくてもよかったんじゃないかとは思うけど(笑)」
清水「僕のフェラーリ328より寝てますからね。カウンタックとほぼ同じです」
鈴木「でもまぁ、最近はやりすぎなくらいのデザインじゃないと印象に残らないから、あれでいいんでしょう」
清水「フロントガラスを立てたらフツーになっちゃいますから。あの角度は威嚇そのものですよ!」
鈴木「総合的に言えば、今度のプリウスの本命はPHEVじゃないかな。なにしろあのパッケージングで、一充電100km近く走れるバッテリーをシート下に押し込んであるんだから。あんなペッタンコなカタチでそれを実現したのは凄い!」
清水「つまり5代目プリウスも、燃費スーパーカーとして認定ですか?」
鈴木「もちろんですよ! 特にPHEVは完全にスーパーでしょ!」
清水「ソーラーパネルも付けられるし」
鈴木「自給自足で走れるんだから。それって究極の燃費スーパーカーじゃない?」
【画像ギャラリー】往年の燃費スーパーカー・ホンダ インサイトと令和の燃費スーパーカー・トヨタ プリウス(25枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方> 実用性のないカッコで速さを狙うのも燃費を狙うのも精神性は同じだな、と
なるほどそういう考え方もありますね。同世代には交通を妨げず燃費を伸ばすことを、サーキットタイムを削るかのように楽しんでる人も居ます
そうやって視野を変え、価値を限定化せず生んでいくのも健全で良いことだと思えてきました
そしてスーパーSUVが実用性とカッコの折半のように、これからの燃費性能車も実用と見た目を両立していくんですね