スバル360・N360だけじゃない!? 最後の昭和ランキング 【軽自動車編】

■高評価・2位のスバル360を8位とした意図は?

(TEXT/石川真禧照)

 スバル360が1位になるだろうな、とは思っていた。しかし、ボクは当時から軽自動車でも、エキサイティングな走りを求めていた。360ならヤングSSだろう。

 一方、2位にしたフェローMAXは2ドアハードトップで、そのチューニングされた3気筒のパワーユニットは、なんとタコメーターの0~3000回転がイエローゾーン。つまり、ここの回転域はあまり使うな、ということ。

石川市が2位に推したダイハツ フェローMAX(ハードトップ)

 さすがにこのクルマを1位にするのは躊躇した。ならば、熱い血を感じさせるワークスこそ軽スポーツのスタート、と思ったのだ。

 特に後期型はシックなインテリアになり、大人のワークスに成長。……つまり、スバル360には熱さが乏しいのが8位の理由。

■ズバリ、フロンテクーペを1位にした理由は何ですか?

(TEXT/御堀直嗣)

 3気筒の2ストロークエンジンをリアに搭載し、後輪で駆動するRRの軽自動車。しかも、車高が低く、運転すればあたかもカートを運転しているかのような俊敏な動きをする。

 そんなクルマが、ほかにはなかった。それが、軽自動車というオドロキ。

 フロンテクーペを運転する時、まさに自分はレーサー気取りだった。そういう夢や憧れを体現させる“軽スポーツカー”だったのである。

御堀氏激賞の1台、スズキ・フロンテクーペ

 さらに2ストロークであることも、その鋭敏な運転感覚を際立たせた。少しでも回転を落としたら加速が鈍るゆえ集中力も求められる。今でもその刺激的な感触は蘇る。

「痛快」。その言葉に尽きる軽だ。

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