■中古のマカンなら安い?
「新車のカイエンはさすがに無理でも、コンパクトなマカンで、なおかつその中古車ならイケるかも?」と考えるかもしれないが、甘い。
直近のマイナーチェンジを受けた2021年7月以降の世代は、最安のベースグレード(2L直4ターボ)でも中古車価格800万円以上であり、2.9L・V6ツインターボのマカンSは1000万円を超える。
もう少し年式を下げ、直近ではなく最初のマイナーチェンジ(2018年12月)を受けた世代の中古車を探すとしても、その価格は決してお手頃ではない。
具体的には2019年式のベースグレードが車両640万円~で、マカンSが700万円~といったニュアンス。まぁ気合を入れれば普通の勤め人でもなんとかなるレベルではあるかもしれないが、少なくとも「安い!」とは言えないだろう。
■程よく“世代”を落とせば決して非現実的ではない!
新車の価格は論外であり、「ちょっと前の中古車」でもかなり高額となるポルシェ カイエンおよびマカンではある。だが、「程よく世代を下げる」という見極めさえ間違わなければ、程よく上質なポルシェ製SUVを、程よく安価に入手することは充分可能だ。
具体的には、まずマカンの場合は最初のマイナーチェンジを受ける前の初期型(2014年4月~2018年11月)にひとまず狙いを定め、そのなかから極力上質な中古車を探し出すのが得策だ。
もちろんフェイスリフト後の個体のほうが若干カッコいいわけだが、そこは心頭を滅却して「……まぁだいたい同じ!」と思えば、初期型でも充分カッコよく見えるはずだ。そして性能面も、普通に使うかぎりにおいては大差はない。
小柄なマカンではなく大ぶりなカイエンでいきたい場合は、2代目(先代)の後期型がちょうどいい塩梅だ。
もちろん3代目(現行型)カイエンのほうがすべてにおいて優れていることは言うまでもないが、2代目の前期型ではなく後期型であれば、性能面もビジュアル面も現行型と“大差”はない。それでいて中古車価格は「400万円台」を見ておけば、けっこう好条件な一台が見つかるはずだ。
■現実的選択肢その1……初期型ポルシェ マカン
2014年1月に受注開始となったポルシェ初のコンパクトSUV。ベースグレードは出力237psの2L直4ターボ、高出力版のマカンSは340psの3L・V6ターボを搭載する。そのほか「GTS」や「ターボ」などもラインナップされるが、駆動方式はいずれも4WD。
V6ターボのマカンSも気になるところではあるが少々お高いのと、2L直4ターボでも速さは充分以上ということで、ベースグレードの良質物件を400万円付近で探したい。車両300万円前後でも探せるのだが、そのあたりの価格レンジだと状態が今ひとつな場合も。
●新古車価格
・初期型マカン:270万~630万円
・初期型マカンS:320万~650万円
・後期型マカンGTS:490万~840万円
・後期型マカン ターボ:360万~690万円
●ローン試算(2016年式マカン)
・車両価格:4,300,000円
・頭金:1,300,000円
・支払回数:96回
・金利:1.9%
・ボーナス月加算:0円
・毎月支払額:33,710円
●狙い目:初期型マカン
■現実的選択肢その2……2代目ポルシェ カイエン
2010年3月に登場した2代目のカイエン。初代よりボディは拡大されたが、素材や部品などを見直し、先代比で180kgの減量を達成した。ベースグレードは300psの3.6L・V6を搭載し、高出力版のカイエンSは同じく3.6L・V6だが、最高出力は400psとなる。そのほかGTSやターボなどもラインナップした。
前期型ベースグレードは車両100万円台から狙えるが、さすがに状態がアレである場合が多い。中古車としてのバランスがよく、ビジュアルもシュッとしているのは2014年7月のマイナーチェンジを経た後期型だ。車両400万円付近で、走行5万km前後のスポーツクロノパッケージ付きが見つかるだろう。
●新古車価格
・前期型カイエン:180万~380万円
・前期型カイエンGTS:260万~500万円
・後期型カイエン:320万~580万円
・後期型カイエンGTS:400万~700万円
●ローン試算(2015年式カイエン)
・車両価格:4,800,000円
・頭金:1,500,000円
・支払回数:96回
・金利:1.9%
・ボーナス月加算:0円
・毎月支払額:37,081円
●狙い目:後期型カイエン
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