■水平対向エンジンをやめるという選択肢はない
この問題にスバルがどう対処するのか? 個人的には「水平対向をやめちゃうのが最悪の手」と強く思う。
たとえば、スバルとトヨタの関係からいって、燃費のいいHEVやPHEVを供給してもらうという選択肢はある。BEVまでのつなぎとして、プリウスPHEVのスバル版を造って北米で売るといったシナリオだ。
が、問題はいまスバルを買っている北米のユーザーがスバル版プリウスに乗り換えるかということ。スバルユーザーの気質からして、うまくいくとは到底思えない。
2025年までにトヨタからTHSの技術供与を受けてスバル独自のHEVを開発するようだが、果たしてどうなるか?
かつて日産とマツダがTHSのOEM供給を受けて市販車を仕立てたが、その販売成績は惨めなものだった。スバルはどのようにTHSを「モノにする」のか? その手腕に期待したいが、正直、簡単ではない。
ではどうするか?
個人的な妄想だが、ぼくだったらとにかく熱効率アップだけを目指した発電専用エンジンを水平対向で造る。
DOHC4バルブとかパワー重視のレイアウトのため、現代のスバル水平対向は直4以上にかさばってるけど、スバル1000時代のEA型ユニットは驚くほどコンパクト。
例えば、定格3000rpmしか回さないならOHV4バルブでいいし、ターボ(これは必須)の取り回しがやっかいなら、排気を上側に抜くレイアウトもアリ。今となっては、水平対向の唯一のメリットはコンパクトさなんだから、そこを徹底的に活かしたスバル独自のシリーズハイブリッドを造るわけだ。
期せずして、マツダもロータリーを発電専用エンジンとして復活させて、電動化戦略の重要なアイコンとして売り出すかまえ。ぼくは同じ作戦を水平対向でやってほしいと思っているのですが、いかがでしょう?
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