アルファード/ヴェルファイア価格アップで若年層離れ!? ノア/ヴォクシー客層に変化も!! 今後どうなる? 

アルファード/ヴェルファイア価格アップで若年層離れ!? ノア/ヴォクシー客層に変化も!! 今後どうなる? 

 2022年から2023年にかけて、ノア・ヴォクシーとアルファード・ヴェルファイアが新型へ変わった。それぞれのデザインや価格設定を見ていくと、ターゲット層を変えてきた。実際に、客層に変化はあったのか? トヨタディーラーでの販売傾向調査から、購入ユーザーの変化を分析していく。

文/佐々木亘、写真/TOYOTA

■ボディ拡幅でも大丈夫? ノア/ヴォクシーの乗換え傾向を探る

4代目ノア/ヴォクシーはすべて3ナンバーになった。3代目までは5ナンバーグレードも用意されていたが、全幅を1730mmに統一させた
4代目ノア/ヴォクシーはすべて3ナンバーになった。3代目までは5ナンバーグレードも用意されていたが、全幅を1730mmに統一させた

 ノア・ヴォクシー現行型は4代目。先代の3代目と大きく違うのは、ボディ全幅のサイズだ。

 先代までは5ナンバーサイズのグレードも用意していたが、現行型では全幅を拡幅し、全車3ナンバーサイズとなった。

 また、大人しいノアとギラギラのヴォクシーという対比が強かった先代に比べて、現行型ではノアのデザインも押し出しが強くなり迫力がある。ヴォクシーに至ってはギラツキというよりも未来感が強い。

 クルマとしては上級志向となったものの、先代までのノアヴォクを愛したユーザーたちは、現行型への支持も厚い。機能的な装備を非電動化(カラクリ)によって実現し、コストダウンにつなげているクルマ側の努力にも、評価を高める声は多くある。

 また、質感が高まったことで、2世代前のアルヴェルに乗るユーザーがノアヴォクに乗り換えるケースも増えているという。他メーカーのラージサイズミニバンから、ミドルサイズのノアヴォクに乗り換えるパターンも多い。

 これまでのユーザー層は保持しつつも、上位車種に乗っていたユーザー層も取り込み始めたノアヴォク。「これで充分」という声も多く、ファミリー中心の購買層に変わりはないが、客層は以前よりも広くなっていることが分かった。

■ユーザー層に大変化!! いろいろな意味で質感が向上したアルファード/ヴェルファイア

2023年6月に登場したアルファード/ヴェルファイア。先代よりも高級感と上質感を感じさせるモデルとなった。中堅と下位グレードがなくなり、最も安いグレードで540万円からスタートとなった
2023年6月に登場したアルファード/ヴェルファイア。先代よりも高級感と上質感を感じさせるモデルとなった。中堅と下位グレードがなくなり、最も安いグレードで540万円からスタートとなった

 2023年6月に登場したアルヴェルの新型モデル。その完成度はまさにキングなのだが、いっぽうで価格もキングになっている。

 先代まであった中堅・下位のグレードがざっくりと削られ、最も安いZのガソリンFFモデルでも540万円スタートという状況。

 先代までなら最廉価のXだと乗り出し400万円だったのが、現在では乗り出し600万円となる。

 それでも先代からの乗り換えは多いというが、一部では上がりすぎた車両本体価格を見て、ノアヴォクへ乗換え先を変更するユーザーもいるようだ。

 また、先代よりもショーファーニーズが増えており、法人の契約数が増えている。これまでのようにディーラーでの契約も多いが、リースを積極利用していた法人ユーザーはKINTOを使っての契約することが多くなったと、トヨタ営業マンは話す。

 さらに車両の質感向上や価格上昇に比例して、ユーザーの質も上がっているように感じると話すトヨタディーラー関係者も増えてきた。

 これまでは、アルファード・ヴェルファイアが、イケイケな若いオーナーに人気があり、「少し怖い人が乗っているクルマ」というイメージがあったが、新型になり購入するユーザーは変わってきているらしい。

 これまで、ひとクセあったアルヴェルの新車商談だったが、新型登場以降は、スマートかつスムーズに商談が進むことが多いという。商談から感じられるのは、ユーザー一人一人の大人の余裕のようだ。

 車両価格が大幅に上がったことは、アルヴェルが「乗り手を選ぶ」ということにもつながっている。広く大衆受けするノアヴォクとは違い、圧倒的な自己ブランディングを進め、唯一無二の存在としてアルヴェルは君臨し続けるのだろう。

次ページは : ■キャラクターやバリエーションの豊富さが新規客を伸ばす要因に

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