■BYD Fang Cheng Bao レオパルド(豹)5
売上が絶好調の中国BYDは、6月にファン チェン バオ(方程豹)というオフロード車の専門ブランドを立ち上げた。その第1号車として誕生したのが「レオパルド(豹)5」だ。
こいつを最初に見たときは、ランクル250の兄弟車かと思ったが、細かく見てみると、ボディサイドの造形は微妙に違う。なかでも前後のタイヤの張り出し感を縦のプレスラインで強調している点は個性的だと思った。いっぽうラゲッジ部分のサイドウインドウにパネルを貼ったり、スパッと切ったようなリアフェイスを採用している点は、ディフェンダーの影響も感じる。
レオパルド5は、BYDが開発したラダーフレームに洗練された4WDシステムを組み合わせた本格的オフローダーだ。パワートレインは1.5Lガソリンと2基のモーターを組み合わせたPHEVで、その航続距離は1200kmにもなるという。来年にはBEVもスタンバイしているというから、ひょっとしたら日本にも導入されるかもしれない。
■ヒョンデ サンタフェ
お隣韓国も黙っちゃいない。アイオニック5が高い評価を集めるヒョンデが、ロングセラーモデルのサンタフェをカクカクに仕上げてきた。
サンタフェはヒョンデのSUVの歴史を切り拓いたモデルだが、今年フルモデルチェンジを果たして7代目がデビューした。3列シート7人乗りのミディアムクラスSUVというコンセプトは先代と同様だが、ヌルッとしたボディは一変、スクエアなスタイルへと大変身した。
外観では、HをモチーフにしたLEDヘッドランプに目を奪われるが、タテとヨコのメリハリが効いた直線基調のエクステリア自体がすごい。ボディサイドでは、フロントボンネットのラインがそのままベルトラインとしてリアまで貫いており、フローティング感のあるルーフとあいまって、ウインドウエリアの長さ感を強調している。
リアでは、ちょっとやりすぎなんじゃないのと思えるくらいテールランプを低い位置にマウントし、低重心を押し出している。こっちの後尾灯もH型に点灯するのだが、個性的なリアフェイスなので、街中でSUVの群れに交じっても、ひと目で見分けがつくだろう。
パワートレインについては、ガソリンのHEVとPHEVが登場するらしいが、コナの例をみてもあとからBEVが出てくる可能性は高い。アイオニック5を補完する7人乗りSUVとして、日本にも導入されないだろうか。
■リヴィアン R1S
電動SUVの世界でも「カクカク派」を探してみた。候補となったのは北米の新興ブランド、リヴィアンのR1Sだ。
リヴィアンは2009年にメインストリーム・モータースとしてスタートした新しいEVメーカーだが、商用車の電動化に意欲を燃やし、現在はR1TというピックアップとR1SというSUVをラインアップしている。ちなみにこの会社の筆頭株主はAmazonで、10万台もの配送用バンをリヴィアンに発注したことでも話題を撒いた。最近は株価も高い。
肝心のR1Sだが、ボディサイド下部にえぐれたプレスラインが入っている点が、カクカクファンとしては残念。とはいえ、アニメのキャラクターみたいなヘッドライトが付いたフラットなフロントマスクと、ルーフから垂直に落ちる絶壁ハッチは、素養を十分に感じさせる。
R1Sは標準だと2モーターだが、なんと4モーターというお化けモデルもある。長い航続距離も評判がいいだけに、テスラのライバルとして人気が高まるかもしれない。
コメント
コメントの使い方