昔のクルマは全部丸目のヘッドライトだった。1970年代から角目、1980年代からはリトラクタブルや異型、それ以降現在、デザイン優先で実にさまざまな形のヘッドライトのクルマが登場している。しかし、ここに来て大ヒットするクルマ=丸型ヘッドライトという法則のようなものができつつある。丸型ヘッドライトのクルマを挙げつつ、なぜ丸型ヘッドライトのクルマが人気なのか迫ってみたい。
文/ベストカーWeb編集部、写真/ベストカーWeb編集部
■小さくても明るいLEDが主流になった
小さくても光量の多いLEDが主流になりつつ今、ヘッドライトの形状は、新しいクルマであればあるほど、フロントマスクに占めるヘッドライトの面積は小さくなってきている。
トヨタ車はそれが顕著だ。クラウンクロスオーバー、クラウンスポーツ、プリウスなどハンマーヘッドといわれるトヨタ最新のデザイン手法を採り入れたクルマのヘッドライトは、人間でいうと目を細めたようなヘッドライトの形状だ。
そのいっぽうで、丸目ヘッドライトが生き続けているのがおもしろい。例えばBMWミニ、フィアット500、ゲレンデヴァーゲン、ジープラングラー、ジープレネゲード、ジムニー&ジムニーシエラといった歴史と伝統のある名車は丸目のヘッドライトを採用し続けている(途中で異型になったこともあるが)。
わかりやすいのがベントレー。コンチネンタルGT、フライングスパー、ベンテイガとラインナップの3車種すべてが丸目。歴史と伝統、格式を表現するには丸目がベストということを表わしている。
それ以外のクルマでも現在、丸目のヘッドライトを採用しているクルマを挙げてみると(カバーは四角いが中身は丸目も含む)、丸目のヘッドライトのクルマは概ねヒットしているのがわかる。というか外れがあまりないのだ。
■丸目のヘッドライト装着車例
※カバーは四角いまたは異型ヘッドライトそのものは角目のものも含む)
●ホンダN-BOX標準車
●ホンダN-ONE
●ホンダe
●スズキジムニー&ジムニーシエラ
●スズキクロスビー
●スズキ―ハスラー
●スズキスペーシアギア
●スズキアルトラパン
●スズキワゴンRスマイル(楕円)
●ダイハツムーヴキャンバス
●ダイハツミラトコット
●ダイハツブーンSTYLE&CILQ
●ダイハツコペンセロ
●メルセデスベンツゲレンデヴァーゲン
●ジープラングラー
●ジープレネゲード
●ランドローバーディフェンダー
●BMWミニ
●フィアット500
●ベントレーコンチネンタルGT
●ベントレーフライングスパー
●ベントレーベンテイガ
●ルノーアルピーヌ
●新型ランドクルーザー250
コメント
コメントの使い方N-WGNの標準モデルも忘れないで…
丸目=ヒットならば、もっと売れていいクルマはたくさんあるはずだが……(苦笑)
もっとも、柔和な印象を与えるのがプラスポイントなのは確かで、昨今の昭和レトロブームの影響もありつつ、細目吊り目オラオラ顔へのユーザーの反発を察知してのものとも読み取れる。