ツラいクルマ酔い。どんな対策をしても酔うときは酔ってしまう……。では、酔ってしまったとき、どうしたらいいのか? 今回は効果の高い対症療法をご紹介。同乗者の具合が悪くなったら、優しくケアしてあげよう!
文/斎藤由紀子、写真/写真AC、アイキャッチ/Parkin@Adobe Stock
片足立ちでクルマ酔い体質は改善できる
カーブを曲がるとき、加減速の際にクルマが前後左右と不規則な動きを繰り返すことで耳の奥にあるチューブ状の三半規管という器官が影響を受け、その結果クルマ酔いは発生する。
そんなしくみは知っているし、対策もきちんと講じている。にもかかわらず、どうにもこうにもクルマ酔いが止まらないという人は多いはず。そういったクルマ酔い体質ともいえる人は一定数いる。
クルマ酔い体質に陥ってしまう大きな原因は、三半規管の機能低下。先天的な場合もあるが、ストレスや過労、寝不足、加齢などによっても低下してしまうことがわかっている。
三半規管の機能を改善することは可能。効果的なのはバランス感覚を鍛えるエクササイズ。もっとも簡単なのが片足立ち。できるだけ長い時間頑張って、ぐらつくことなく立ち続けることが効果を高めるポイントだ。
ちなみに、運転者もクルマ酔いをしやすい人を乗せる場合には、急ブレーキ、急ハンドルなど急のつく運転は避け、高速道路などを走る場合は、できるだけ一定の速度で走るような心遣いをしてあげよう。
クルマ酔いしてしまったら行うべき5つのポイント
1.クルマから降りて症状が収まるまで休憩する
すぐに停車できる状況の場合は停車してクルマから降りる。体が揺さぶられる状況から抜け出すことが最善の策なのだ。
降車したらまずはゆっくり深呼吸をして脳を落ち着かせよう。症状が和らいできたら、背すじを伸ばしたり、胸を大きく開くようなストレッチをすると症状をより早く収めることができる。
2.お腹周りを解放する
すぐに停車できない場合は、体を締め付けるベルトや下着などを緩めたり、さしつかえない程度にシートベルトを緩めよう。特に、お腹周りの締め付けはクルマ酔いを悪化させてしまうので注意が必要。
3.進行方向を見続ける
後席に横になったりするのは走行中は逆効果になることも。シートを軽く倒して走行中はできるだけ頭を動かさずに進行方向を見る、遠くの景色を見ることができる姿勢を維持しよう。
4.窓を開けて外気を取り入れ、風当たる
風に当たるだけでも気分転換となって脳がリラックスして症状が収まることがある。
また、車内の臭いもクルマ酔いの大きな原因となるため、換気をして臭いを感じないようにするのも効果的だ。
5.ヘッドレストに頭を置く
ヘッドレストに頭を密着させて頭の揺れを防ぐことも有効。座席に柔らかいクッションなどを敷くと体がグラグラしてしまうので使用は避けよう。
コメント
コメントの使い方