原点回帰で復活した“21世紀の”フェアレディZ
2000年にフェアレディZは日産の販売リストから一旦姿を消した。だが、あのカルロス・ゴーン氏が唱えた日産リバイバルプランのリーダーとして2002年7月に350ZXを登場させている。
5代目の「Z33」系フェアレディZは2シーターモデルだけと割り切り、エンジンは自然吸気の3.5Lとした。2007年1月にはエンジンを刺激的なVQ35HR型に換装している。
21世紀のフェアレディZは、デザイン、コンセプトともに初代に立ち返った。これに続く6代目の370ZXは、2008年12月に型式「Z34」を名乗って登場する。
心臓はV36系スカイラインクーペと同じVVEL(=新型のバルブコントロール機構)を採用した3.7LのV型6気筒DOHCだ。
運動性能を高めるために5代目よりホイールベースを100mmも縮め、スポーツカーらしいキビキビとしたハンドリングを手にいれた。また、専用チューンを施したNISMOも登場する。
初代から受け継がれるフェアレディZの魅力とは?
日産は初代のフィロソフィーを受け継ぎながら、フェアレディZを21世紀にふさわしいスポーツカーへと成長させた。意のままの気持ちいい走りは、GT-Rと共通するところであり、支持される理由ともなっている。
同じ時期、国内専用だったGT-Rはスカイラインの名を捨て「ニッサンGT-R」として新しい道を歩み始めた。スカイラインファンは嘆き悲しんだが、GT-Rの名声は世界に轟いている。
フェアレディZ(とGT-R)は50年の長きにわたってスポーツカー、スポーツクーペの代表の座を守り通してきた。
過去の栄光に執着することなく、新しい技術に磨きをかけ、時代が求める新しいスポーツカー像に挑んでいるのがフェアレディZだ。だから50年にわたって多くのファンに愛されているのである。
これからも世界中のスポーツカーの指標となり続けることだろう。日産のイメージアップに大きく貢献し、日本車のイメージを大きく変えたピュアスポーツカー、それがフェアレディZなのだ。
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現行型のフェアレディZは2008年12月の登場からすでに10年以上が経過。通算7代目となる次期型については、これまで何度もその情報が伝えられながら厳しい市場環境もあり、市販化には至っていない。
しかし、当サイトでも既報のとおり、次期型フェアレディZはインフィニティQ60のコンポーネンツを活かす形で開発が進められているとの情報が入ってきている。
50年の歴史を経て、新しい時代へ。日本を代表するスポーツカー、フェアレディZが今後、どのような進化を遂げていくかにも注目だ。
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