■経産省の動きに合わせた世界的スタンダードの「従量課金制」を導入
もうひとつ、今回の発表の目玉は、世界的なスタンダードである「従量課金制」を導入するということ。経済産業省は2025年度から従量制課金サービスを目指すと発表しており、それに沿った動きをテラモーターズはすでに展開中。
現状、日本の急速充電は「時間課金制」となっており、分単位の課金方式。だから、充電出力が25kWなど低い場合、時間に応じての充電量が少なくなり、EVドライバ―にとっては割高になる。うん、これはまったくの同感!
また、充電出力はバッテリーや充電器の状態により変動するので、時間課金制では納得感のある料金設定が難しいという課題があるのです。
しかし、世界的スタンダードである「従量課金制」(kWh課金方式)に変更すれば、シンプルに充電される電力量に応じて課金されるので納得感が高くなる、というワケ。
■設置場所だけ提供してもらえればOKでコストは0円!
最後に「1000カ所、2年以内に無料導入します!」の「無料」が気になるが、これは超急速充電器設置のために場所を提供するサイトオーナーさん向けに対する「無料」。マジか~! と驚いてしまうが、どういうことなんだろうか!?
実は充電設備、設置工事、電気代、電気代基本料金、メンテナンス料金……など、イニシャルコストやランニングコストは「0円」なのです。つまり、サイトオーナーさんは場所だけ提供してもらえれば、無料で超急速充電器を設置します! ということ。
本来なら、1基あたり1000万~2000万円かかる設備や設置工事費用などが0円ですむ。その背景には経済産業省が発表した、充電設備を2030年までに15万口としていた設置目標を倍増させて30万口に引き上げる新指針があり、そのための補助金増加がある。
「日本ほど、EV充電設備の設置に補助金を出す国はない。世界を見ても特殊です」と徳重会長が話すように、その補助金を活かし、まずは東京にインフラ網を拡張していくというのが今回の発表であり、すでにテラモーターズは動いている。
「鶏が先か卵が先か、という感じで、急速充電器が少ないからEVのモデル数が少ないし売れない。あるいは、その逆のこともよく言われます。そんななか、私たちがこのプランを実行しますので、あとは自動車メーカーさんから魅力あるEVを次々と出していただきたいですね!」
こう力強く言い放った、徳重 徹会長の言葉が印象に残った。
コメント
コメントの使い方この千という数字を多く見ちゃうかどうかが格好の判断材料ですね
20万台超の充電施設があるノルウェーでは今、充電施設不足で平均二時間待ち、経済活動にも影響深刻で改善も見込めず、事態は逼迫しています
EV普及率は高いですが人口は530万。東京都の1400万がテスラの言うようにEVを買っていったら、充電器千台という数字がいかに雀の涙か分かるでしょう
というか千台では稼働取りやめた分すら補填できてませんね