【スイフト、GT-R、タイプR…】国産ターボ クラス別優秀車 ベスト3

【2~2.5L】WRXよりタイプR!? 二強の軍配は??

シビックタイプR/エンジン:直列4気筒ターボ・1995cc、最高出力:320ps/6500rpm、最大トルク:40.8kgm/2500-4500rpm、価格:450万360円

 世界的に見ても2Lターボで最強の一台がシビックタイプRだ。エンジンスペックは320ps/40.8kgm。

 先代よりわずか10‌psのアップだが、全体的にワンランク凄みを増した印象がある。トルク特性は超フラットで、かつ6000回転以上までストレスなく伸びてゆくのが素晴らしい。

 この強力なエンジンに対し、シャシーの備えも万全。エンジンとシャシーがともに高度なレベルでバランスしているところは、まさに1位にふさわしい。

 次点はWRX S4のFA20型ターボ。スペックこそ300ps/40.7kgmとシビックタイプRに肉薄する。もちろんパワフルではあるが、トルクの厚みや高回転域のキレ味など、僅かずつシビックタイプRに及ばない。

 決定的なのは、やはりCVTのドライブフィールで、速く走ろうとすればするほど隔靴掻痒のもどかしさが募ってくる。

 3位は、最近トヨタがラインナップを拡充している2Lターボ(8AR-FTS型=クラウン等に搭載)。

 トヨタの狙いは2.5〜3L、V6の置き換えだが、スペックは245ps/35.7kgm(クラウン)となかなかパワフルで、目論見どおり3.5L、V6に匹敵するレベル。優秀な8速ATとのマッチングもよく、高級車として申し分ないパフォーマンスを発揮してくれる。

 ただ、8AR-FTS型はバランスに優れるがゆえにターボらしいキャラが薄い。この辺が3位となった理由。

【3L超】GT-RにNSX 高性能ターボの頂点は!?

NSX/エンジン:V6 DOHCターボ・3492cc(+モーター)、エンジン最高出力:507ps/6500-7500rpm、エンジン最大トルク:56.1kgm/2000-6000rpm、価格:2370万円

 このカテゴリー、レクサス LS用の3.5Lターボ(V35A-FTS型)を除くと、ほぼスポーツカー専用。

 その最たるものが、NSX用のJNC型3.5Lターボ。V6としては異端のバンク角75度、重心高を下げるためのドライサンプシステムなど、妥協を許さぬパッケージングが特徴。

 トランスミッションも、このエンジン専用の9速DCTが組み合わされるなど、量産車ではありえない贅沢な設計方針が貫かれている。

 おまけに、そこに3モーターのハイブリッドシステムが加わるのだから、その複雑さはまさにF1のパワートレーン並み。システム最高出力581ps/65.9kgmを絞り出す。ハイテクを極めた強烈なパフォーマンスは、このクラスの金メダルにふさわしい。

 次点は今やローテクエンジンとなったR35 GT-RのV6・3.8Lターボ(VR38DETT型)を挙げたい。

 デビュー時点では480psのパフォーマンスだったが、現行NISMO仕様では600psまで向上。すでにデビューから10年以上が経つが、いまだに世界のスーパーカーに伍してトップレベルの性能をキープしている。

 ただ、メカニズム的にみるともはや古典的。電動化を取り入れた次世代エンジンの開発が待たれるところだ。

 最後に3位、冒頭でも触れたレクサスLS用V35A-FTS型。422ps/61.2kgmというスペックは、量産型V6としては立派なスペックといえる。

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