【2~2.5L】WRXよりタイプR!? 二強の軍配は??
世界的に見ても2Lターボで最強の一台がシビックタイプRだ。エンジンスペックは320ps/40.8kgm。
先代よりわずか10psのアップだが、全体的にワンランク凄みを増した印象がある。トルク特性は超フラットで、かつ6000回転以上までストレスなく伸びてゆくのが素晴らしい。
この強力なエンジンに対し、シャシーの備えも万全。エンジンとシャシーがともに高度なレベルでバランスしているところは、まさに1位にふさわしい。
次点はWRX S4のFA20型ターボ。スペックこそ300ps/40.7kgmとシビックタイプRに肉薄する。もちろんパワフルではあるが、トルクの厚みや高回転域のキレ味など、僅かずつシビックタイプRに及ばない。
決定的なのは、やはりCVTのドライブフィールで、速く走ろうとすればするほど隔靴掻痒のもどかしさが募ってくる。
3位は、最近トヨタがラインナップを拡充している2Lターボ(8AR-FTS型=クラウン等に搭載)。
トヨタの狙いは2.5〜3L、V6の置き換えだが、スペックは245ps/35.7kgm(クラウン)となかなかパワフルで、目論見どおり3.5L、V6に匹敵するレベル。優秀な8速ATとのマッチングもよく、高級車として申し分ないパフォーマンスを発揮してくれる。
ただ、8AR-FTS型はバランスに優れるがゆえにターボらしいキャラが薄い。この辺が3位となった理由。
【3L超】GT-RにNSX 高性能ターボの頂点は!?
このカテゴリー、レクサス LS用の3.5Lターボ(V35A-FTS型)を除くと、ほぼスポーツカー専用。
その最たるものが、NSX用のJNC型3.5Lターボ。V6としては異端のバンク角75度、重心高を下げるためのドライサンプシステムなど、妥協を許さぬパッケージングが特徴。
トランスミッションも、このエンジン専用の9速DCTが組み合わされるなど、量産車ではありえない贅沢な設計方針が貫かれている。
おまけに、そこに3モーターのハイブリッドシステムが加わるのだから、その複雑さはまさにF1のパワートレーン並み。システム最高出力581ps/65.9kgmを絞り出す。ハイテクを極めた強烈なパフォーマンスは、このクラスの金メダルにふさわしい。
次点は今やローテクエンジンとなったR35 GT-RのV6・3.8Lターボ(VR38DETT型)を挙げたい。
デビュー時点では480psのパフォーマンスだったが、現行NISMO仕様では600psまで向上。すでにデビューから10年以上が経つが、いまだに世界のスーパーカーに伍してトップレベルの性能をキープしている。
ただ、メカニズム的にみるともはや古典的。電動化を取り入れた次世代エンジンの開発が待たれるところだ。
最後に3位、冒頭でも触れたレクサスLS用V35A-FTS型。422ps/61.2kgmというスペックは、量産型V6としては立派なスペックといえる。
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