CX-3もCX-30もMT廃止! 3ペダルを操る楽しさはマツダ車から消えてしまうのか?

■選択と集中によって3ペダルマニュアルの設定を変更中

デビュー直後よりもMT比率が上がっているマツダ MAZDA3
デビュー直後よりもMT比率が上がっているマツダ MAZDA3

 3ペダルマニュアル車の減少についてマツダに問い合わせたところ、“市場の変化とユーザーの選好の変遷に対応するため”と、“ユーザーへより質の高い製品提供を目指す結果”との返答があった。

 特にCXシリーズにおいては、3ペダルマニュアル導入直後の1年程度の期間では、CX-3で6.0%、CX-5で3.0%、CX-30で3.1%のMT比率があったが、直近1年ではCX-3が1.8%と大きく落ち込み、CX-5が3%のまま、CX-30も2.6%と微減であった。

 ある意味、3ペダルマニュアルを必要とするユーザーにはすでに行き届いたという判断もあったのかもしれない。

 MAZDA6についてはデビュー時から廃止直近まで、MT比率は7%ほどで安定して推移していたそうだが、こちらはモデル末期ということもあり、グレードを絞って人気の高い仕様に注力するための廃止ということになるだろう。

 一方、現在でも3ペダルマニュアルが残るMAZDA2では同じくデビュー直後の5.0%から、直近でも5.3%と比率をキープしており、MAZDA3に至っては、デビュー直後は5.1%だったのに対し、直近では8.5%と比率を上げていることから現在も残されている。

 この2車種はモータースポーツの世界でも活躍しているというのも、3ペダルマニュアルを残している要因のひとつであることは間違いないだろう。

■わざわざMTをラインナップしているマツダに感謝!

MT設定を残すマツダ MAZDA2。前述のとおり、MT設定を残すのは3車種のみとなったが、むしろ「よく今まで多数のMT車を残してくれた」とマツダには感謝したい
MT設定を残すマツダ MAZDA2。前述のとおり、MT設定を残すのは3車種のみとなったが、むしろ「よく今まで多数のMT車を残してくれた」とマツダには感謝したい

 ちなみにスポーツカーであるロードスターは、デビュー直後からMT比率は72%と驚異的な数字を残していたが、直近1年ではその比率を76%まで上げてきており、もともとMT比率の高いスポーツカーの中でもずば抜けて高い数値をマークしているようだ。

 このようにさまざまな要因によって3ペダルマニュアルを残す車種と廃止する車種を決めているマツダだが、これはあくまで現時点での措置であり、今後も段階的に3ペダルマニュアルを廃止していくというワケではないようだ。

 今回、3ペダルマニュアルが廃止となった車種においても、ニーズが未だに高い海外の国や地域では引き続き設定されている車種も少なくないため、日本国内でのニーズが高まれば再び設定される可能性も大いにあるといっていいだろう。

 それより今回のデータを見て驚いたのが、1割にも満たない比率でありながら、3ペダルマニュアル仕様をラインナップしてくれていたマツダの心意気だ。

 もちろん、国外仕様にある程度3ペダルマニュアル仕様の需要があってそちらでペイできるとしても、日本国内で異なるギアボックスを持つ仕様を販売するにはその分のコストは発生する。

 それでもなお3ペダルマニュアル仕様を用意してくれたマツダに、いち3ペダルマニュアル車好きとしては感謝したいところである。

【画像ギャラリー】マツダの企業努力に感謝!! 市場の変化に対応しつつも今なおMT設定が残るマツダのラインナップ(16枚)画像ギャラリー

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