クルマを操ることにこだわり、あらゆるモデルにMT(マニュアル・トランスミッション)を設定してきたマツダ。そのマツダが、MTの削減に動いている。もはやマツダ車でシフトワークを楽しむチャンスが失われるのか? 真相を探ってみた!
文/小鮒康一、写真/マツダ
■ATがラクチンだろうとクラッチ蹴ってクルマを操りたい!
クラッチべダルが備わる3ペダルマニュアルは、すでに一部の愛好家か2ペダル車に馴染みのない年輩ドライバーのものになって久しい。
確かに常に効率の良い回転数を使うことができるCVTの方が燃費性能は優れているし、スポーツカーなどでタイムを狙う走りをする場合も、今やクルマ任せで変速した方が速くて正確なのも分かっている。
ただそれでもなお、わざわざクラッチペダルを踏みつけてシフトノブを操作し、自らでギアの操作をしたい! というコアなマニアにとってありがたい存在だったのが、マツダというメーカーだろう。
ロードスターというスポーツモデルはもちろん、コンパクトカーのMAZDA2やSUVのCX-5など、幅広い車種に3ペダルマニュアルを用意してくれていたのだ。
しかし、最近はそんなマツダ車も改良のタイミングで3ペダルマニュアルが徐々に姿を消しているのである。
■一時はラインナップの半数以上に3ペダルマニュアルが存在していたマツダ
現在のマツダの乗用車のラインナップは、大きく分けるとMAZDA2、MAZDA3、MAZDA6、CX-3、CX-5、CX-8、CX-30、CX-60、MX-30、ロードスターというものとなる。
この中で3ペダルマニュアルが存在しなかったのは、CX-8、CX-60、MX-30の3車種だけで、それ以外の車種については3ペダルマニュアルのグレードが何かしら存在していたのだ。
しかし、現在では、MAZDA6、CX-3、CX-5、CX-30からも3ペダルマニュアル仕様は姿を消し、現在マツダ車のラインナップの中で3ペダルマニュアルを選ぶことができるのは、MAZDA2、MAZDA3、ロードスターの3車種だけとなってしまっているのである。
一時はデビュー当初には3ペダルマニュアルの設定がない車種でも、改良のタイミングで追加するほどで、そのうち全車に3ペダルマニュアルが設定されるのでは? というほどの勢いだったマツダだが、果たしてなにがあったのだろうか?
コメント
コメントの使い方