「これ…ほしい!!」最も地味だが最も使い勝手がいいクラウンエステートが「本命」の理由

「これ…ほしい!!」最も地味だが最も使い勝手がいいクラウンエステートが「本命」の理由

 2023年10月6~7日の2日間、六本木ヒルズアリーナにおいて、トヨタの新型クラウン4シリーズすべてが展示されるイベントがあった。流麗でスタイリッシュなエクステリアの新型クラウンスポーツや、巨大化して迫力が増した新型クラウンセダンにひと際注目が集まっているように感じたが、筆者が注目したのは新型クラウンエステートだ。

 フロントフェイス以外はどことなく既視感があり(他のトヨタ製SUVと似ている)、ほかの3シリーズのように際立った個性が見出しにくい新型クラウンエステートだが、クルマとしての使い勝手は、4シリーズ中で最も優秀になるはず。ステーションワゴンの魅力を振り返りつつ、新型クラウンエステートこそが本命だと、ここで証明したい。

文:吉川賢一
写真:TOYOTA、VOLVO、BMW、Mercedes-Benz、Audi、Porsche、VW、JAGUAR、ベストカーWeb編集部

いつでもどこへでも行けそうな、懐深い魅力がある

 ステーションワゴンは、日本でも1990年代にブームとなり、スバル「レガシィツーリングワゴン」をはじめとして、各メーカーが多くのステーションワゴンをラインアップしていたが、現在は、トヨタの「カローラツーリング」のほか、マツダ「マツダ6ワゴン」、あとはスバルから3車種(レヴォーグ、レイバック、アウトバック)がラインアップされているのみと、国内ではイマイチ人気のないジャンル。ただ海外メーカーは、昔からいくつかのステーションワゴンをラインナップしつづけており、定番の人気ジャンルだ。

 セダンの車体をベースに設計をするので横展開がしやすい、といった事情もあるが、ステーションワゴンは、背が低いことで、低燃費でセダン並みの安定した走りを得られ、荷物もたくさん積み込めることで「クルマの最も合理的な形状」だと、海外では考えられている。

 だがこれは、ステーションワゴンを肯定するための理屈のようなもの。筆者が思うステーションワゴンの魅力は、セダンのようなフォーマル感は不要だが、ミニバンやSUVといった実用車ではなく、でも旅行や(たとえほとんど行かなかったとしても)アウトドアなどの遊びに使えて、しかも、背が低くてカッコいい(一番大事)。ステーションワゴンには、いつでもどこへでも行けそうな、懐深い魅力があるのだ。

日本市場では国産ステーションワゴンの種類が少ない状況だが、例えばスバルのアウトバックは、北米市場での人気が非常に高く、大いに売れているという
日本市場では国産ステーションワゴンの種類が少ない状況だが、例えばスバルのアウトバックは、北米市場での人気が非常に高く、大いに売れているという

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