「これ…ほしい!!」最も地味だが最も使い勝手がいいクラウンエステートが「本命」の理由

ステーションワゴンとしての魅力をワクワクするほど兼ね備えている

 新型クラウンエステートのボディサイズは、全長4930(±0)mm×全幅1880(+20)mm×全高1620(+80)mm、ホイールベースは2850(±0)mm(カッコ内はクラウンクロスオーバー比)。かつてのクラウンエステートは、王道のステーションワゴンスタイルだったが、この新型クラウンエステートは、ステーションワゴンとしては背が高く、SUVとしては背が低い。トヨタはこの新型クラウンエステートを「ラージSUV」と表現しているが、ステーションワゴンのリフト版いうのがいちばんしっくりくる気がする。

 最大の特徴は、最大2m超という長い荷室だ。自転車やサーフィンボードもそのまま積み込むことができ、クラウン4シリーズ中でもっとも「遊び」に適しており、前述したステーションワゴンとしての魅力をワクワクするほど兼ね備えている。もちろん、ほかのクラウンシリーズ同様に、内外装デザインからは、クルマのつくり込みのよさを感じることができる。

 パワートレインについては、ハイブリッドとPHEVの2種類と発表されている。クラウンスポーツと同じユニットだが、かたやスポーティな走り、かたやロングツーリング向けの遊びグルマ、両者が目指すスタイルはだいぶ異なり、新型クラウンスポーツではパフォーマンス重視のPHEVが本命だと思われるが、新型クラウンエステートでは燃費がよくリーズナブルになるであろうハイブリッドのほうが、ステーションワゴンとしてのキャラクタに適しているのではないかと筆者は感じる。

六本木ヒルズアリーナにて展示されていたクラウンエステート。全長4930mm×全幅1880mm×全高1620mm、ホイールベースは2850mm。ステーションワゴンのリフト版といったところだ
六本木ヒルズアリーナにて展示されていたクラウンエステート。全長4930mm×全幅1880mm×全高1620mm、ホイールベースは2850mm。ステーションワゴンのリフト版といったところだ

ワゴンブーム再来の口火を切ってくれると期待!!

 昨今は、どの自動車メーカーもSUVをひと通りラインアップしてきていることで、以前のような(SUVの)爆発的なヒットは少なくなり、SUVブームは、すこし落ち着いてきたように思う。次にくるのはステーションワゴンであり、この新型クラウンエステートがその口火を切ってくれるのではないか、とワゴン好きの筆者は期待している。これが、筆者が新型クラウンエステートこそがクラウン4シリーズのうちの「本命」だと感じる理由だ。

 あの立派なタイヤと背の低いスタイルには、多くの人が魅了されるはず。新型クラウンエステートの登場は、2023年度内とアナウンスされている。正式デビューが非常に楽しみだ。

大量の荷物を積載できそうな、クラウンエステートの大きなカーゴエリアは、他の新型クラウンにはない美点のひとつ
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