実家より居心地いい!? 新型センチュリー&レクサスLM発表で気になるVIPな世界をご案内!!

実家より居心地いい!? 新型センチュリー&レクサスLM発表で気になるVIPな世界をご案内!!

 2023年はレクサスLMに続いて新型センチュリーも発表。俄然、注目が高まってきた高級車界隈だが、その輸入車に目を向けると? 最新輸入高級車たちをご案内!

※本稿は2023年9月のものです
文/西川 淳、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2023年10月26日号

■意外と紆余曲折な高級車の歴史

2023年9月に新タイプが追加されたトヨタ センチュリー
2023年9月に新タイプが追加されたトヨタ センチュリー

 つい30年くらい前まで真の高級車というとロールスロイスとベントレーくらいしか見当たらなかった。実は戦前の自動車黎明期でも欧米は超高級車で溢れていたが、それは自動車が高嶺の花だったからに過ぎない。金持ちしか買えないアイテムだったからこぞって高級車が作られた。

 戦後、高度成長期に入って一時的に富を持てる人と持たない人との格差が縮まり、自家用車が普及し始めると高級車は廃れてしまう。ところが21世紀に入り、新自由主義が崇められてグローバルな情報化社会に突入すると貧富の差が急激に拡大した。今やあるところには使いきれないほどの金がある、という状況だ。

■21世紀は高級車にとって黄金時代

2023年4月に公開、10月に日本での販売を開始したレクサス LM
2023年4月に公開、10月に日本での販売を開始したレクサス LM

 そうなってくると当然のことながら途端に高級ブランドが売れ始めるというわけで、21世紀になってから多くのラグジュアリーブランドが復活を果たし、さらに既存のプレミアムブランドも勢いを増していった。

 メルセデスベンツやBMW、アウディといったドイツプレミアム勢はフルラインナップ化を果たし今や電動化を推し進めている。瀕死の状態だったロールスロイスやベントレーといった英国ラグジュアリーブランドも新たな親元で息を吹き返した。

 2000万円以上の国産車が出てきてももはや驚くことはなくなったし、1億円以上のプライスタグをつけるハイパーカーも増えている。

 それに伴って成功した若い世代もまたこぞって高級車に乗り始めた。ロールスロイスの購買中心年齢は今やなんと30~40歳代だ。彼らは必ずしもショーファー使いにこだわらず、オーナードリブンさえ好む。

 今後は彼らの価値観を汲み取った高級車作りが必須になってくる。高級車マーケットの活況ぶりは戦前をしのぐ勢いになったと言っていい。

■歴代最高の高級車は?

ブガッティ タイプ41 ロワイヤル。全長6.4mのボディに排気量は1万3000cc
ブガッティ タイプ41 ロワイヤル。全長6.4mのボディに排気量は1万3000cc

 史上最も高級な市販車といえば、ブガッティタイプ41だろう。一般的には“ロワイヤル”と呼ばれる。全長6.4mという堂々たるボディに1万3000cc直8を搭載。1927年から1933年までわずかに7台しか生産されなかった。なんと日本にあったことも!(西川 淳)

次ページは : ■これからの高級車は電気自動車の時代へ

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