今、この瞬間にも納車が開始されるかもしれない。あのテスラ・サイバートラックがついに発売されるのだ。日本導入の可能性や小型仕様のウワサをまとめてみた!
※本稿は2023年10月のものです
文/ベストカー編集部、写真/TESLA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2023年11月10日号
■すでに世界中から180万台の予約
「こんなクルマ、本当に作れるのか?」。2019年11月21日に発表されたテスラのサイバートラックの姿を見た時、誰もがそう思った。
とにかくぶっ飛んだのはそのスタイリング。単純な平面と鋭いエッジだけで構成され、まるで素人が描いたコンピュータグラフィックスの失敗作みたいだ。
鈍く光るボディはステンレス製で(※こいつが曲げられないため平面デザインになった)、窓ガラスはテスラアーマーと呼ばれる防弾仕様。ただしデモンストレーションでイーロン・マスクが見事にヒビを入れ、ジョークのネタにもなったりした。
そんなハプニングにもめげず、サイバートラックは世界中から熱狂的な支持を集めた。
米WIRED誌の報道によれば、2023年6月までに全世界で180万人以上が予約金の100ドルを支払ったとのことだが、市販モデルは、当初アナウンスされた2021年になってもいっこうに姿を現わさず、さらに2年が過ぎた。
そんな矢先の7月15日、テスラがX(旧ツイッター)上で突如、「サイバートラックが生産に入った」と発表したのだ!
■0-60マイル加速は2.9秒!
サイバートラックのサイズは全長5885mm、全幅2027mm、全高1905mmで、ピックアップトラックだけに荷台が凝っている。
まずルーフラインに沿ってシャッターが下ろせるし、テールゲート(後あおり)を開くとスロープが延び、バイクなどの積み下ろしが可能になる。荷台下にはサブトランクがあるほか、フロントボンネット側にも収納スペースがある。
パワートレーンだが、もちろんフルエレクトリックで、1モーター、2モーター、3モーターの3通り。1モーターはFRで、残る2つが4WDだ。足回りは全車共通で4輪エアサスを装備する。
パワフルなのはテスラのお家芸だが、サイバートラックも同様。1モーター仕様ですら0-60マイル加速を6.5秒でこなすが、2モーターでは4.5秒。
モデルSプラッドと同じ3モーターともなると2.9秒という、スーパーカー並みのパフォーマンスを見せる。航続距離は順番に400km、480km、800kmだ。
価格だが、テスラはサイバートラックをベストセラーに育てたいらしく、予想以上にリーズナブルなものとなっている。
2019年の発表会でアナウンスされたのは、1モーターが3万9900ドル(約579万円)、2モーターが4万9900ドル(約724万円)、3モーターが6万9900ドル(約1014万円)というもの。
その後、アメリカは強烈なインフレに見舞われたから、この価格がそのまま実現するとは思えないが、高い利益率をもとにテスラが思い切った価格を打ち出すことは大いにあり得る。
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