■気になる燃費は? 先進安全装備で選ぶならクラウンスポーツが圧倒的に有利!!
クラウンスポーツのパワーユニットは、直列4気筒2.5Lエンジンをベースにしたハイブリッドのみだ。
クラウンクロスオーバーでは、2.4Lターボハイブリッドも選べるが、クラウンスポーツは1種類になる。駆動方式もクラウンスポーツは4WDのE-Fourだけだ。グレードもZに限られてほかの選択肢はない。
ハリアーも直列4気筒2.5Lエンジンをベースにしたハイブリッドを用意する。エンジンとモーターの相乗効果によるシステム最高出力は、クラウンスポーツが234馬力、ハリアーハイブリッドのE-Fourは222馬力で、ほとんど差はない。
車両重量はクラウンスポーツが装備を充実させて1810kg、ハリアーはハイブリッドの最上級グレードになるZ・レザーパッケージ・E-Fourが1750kgだ。
後輪操舵などの違いがあり、クラウンスポーツは少し重く、ハリアーが若干有利になる。
クラウンスポーツは設計が新しいため、安全装備や運転支援機能も先進的だ。ハリアーに装着されない装備も採用している。
例えばクラウンスポーツは、プロアクティブドライビングアシストを装着した。
通常の運転で車間距離が縮まり、アクセルペダルを戻してブレーキペダルを踏もうとしたときなど、プロアクティブドライビングアシストの制御で制動が若干早く開始される。
衝突被害軽減ブレーキは、危険な状態に陥った後で作動するが、プロアクティブドライビングアシストは緩やかな制御で危険に近付かないように制御する。
このほかクラウンスポーツは、高速道路上の渋滞で、ステアリングホイールから手を離しても運転支援が続く機能を採用した。スマートフォンを使って、車外から車庫入れの操作が行える装備も標準装着される。
クラウンスポーツのWLTCモード燃費は21.3km/Lで、ハリアーハイブリッドZ・レザーパッケージ・E-Fourは21.6km/Lになる。
クラウンスポーツはボディが重いこともあり、ハリアーハイブリッドに比べて燃費数値が若干悪い。
■気になる価格差はどのぐらい? クラウンスポーツは受注停止!いっぽうのハリアーは?
クラウンスポーツZの価格は590万円、ハリアーハイブリッドZ・レザーパッケージ・E-Fourは514万8000円だ。
クラウンスポーツに標準装着されるITSコネクト、パノラミックビューモニター、100V・1500Wの電源コンセント、おくだけ充電をハリアーにオプション装着すると、合計532万700円になる。ここまでの実質差額は約58万円だ。
クラウンスポーツには、先に述べた後輪操舵、プロアクティブドライビングアシストなどの装備も加わる。
これらの対価が35万円とすれば、クラウンスポーツとハリアーハイブリッドの最終的な正味価格差は約23万円だ。クラウンスポーツが高いのは確かだが、実質23万円であれば同額に近い。
販売店に納期を尋ねると「クラウンスポーツは受注が増えて停止しており、定額制カーリースの KINTOのみが扱っている。ハリアーなら約8カ月で納車できる」とのことだ。ハリアーは購入しやすい。
車両の性格を考えると、外観のカッコ良さ、スポーティな運転感覚を重視するならクラウンスポーツになり、豪華さや上質感、快適性で選ぶならハリアーだ。
ただしクラウンスポーツやハリアーのような上級SUVでは、メカニズムや装備の先進性も大切になる。そこも考慮すると、ハリアーの最上級グレードにするなら、クラウンスポーツが魅力的だ。
いっぽう、少ない予算で購入するなら必然的にハリアーになる。クラウンスポーツには590万円のZしか用意されないが、ハリアーならグレードを豊富に選べるからだ。
その意味でハリアーの買い得ベストグレードは、ハイブリッドG・2WD(411万9000円)だ。さらに安く買いたいなら、直列4気筒2Lノーマルエンジンを搭載するG・2WD(352万9000円)もある。
このようにハリアーの売れ筋価格帯は、クラウンスポーツとは異なり、互いに競争しにくい設定になっている。選択肢が豊富なハリアーは、今後もクラウンスポーツに比べて好調に売れ続けるだろう。
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