■リアフォグランプの使用を規制する法律はないのか?
実際にはハイビームのままで走行しているドライバー同様、リアフォグランプを点灯したまま走行していて、交通取締りに遭ったという話はあまり聞かない。それは違反しても軽微な場合、警察官が取り締まることがほとんどないからだ。
しかし、シートベルトや「ながら運転」を取り締まっている状況もあるのだから、リアフォグランプも取り締まって(せめて注意は)ほしいものである。
それにもし追突事故が起こって、追突した後続車のドライブレコーダーに、前走車のリアフォグランプが点灯していることが記録されていたら、それが事故を誘発した要因の1つとして、前走車のドライバーの責任が重くなることは確実だ。
ただし、ドラレコを装備しているからといって、リアフォグランプを点灯させたクルマの後ろを追従して走行を続けるのは危険だ。
リアフォグランプを点灯しているクルマを見つけたら、車間距離を思いっきり長くとること。リアフォグランプはレンズの仕様により、特定の距離にいるドライバーに強く存在をアピールするようになっているので、極端に近付いたり離れたりすれば、眩しさからは開放される。
日本国内で販売されている国産車のなかで、リアフォグランプが装備されているのは、SUVやスポーティなクルマに多い傾向がある。どちらも山や峠道など濃霧が発生しやすい地域を走行する機会が多いことを想定しているのだろう。
SUVの多いスバルのほか、マツダ車は4WDのみに採用し、スズキは上級グレードだけに標準装備。またライズやロッキーの上級グレードに標準装備されるが、ヤリスクロスやハリアー、RAV4はメーカーオプションとなっている。
またレクサスはLXが標準装備となるが、UX、NX、RXは寒冷地仕様のメーカーオプション(2万6400円~)としてリアフォグランプが設定されているなど、SUVでもメーカーによって採用基準が異なっている。
このように日本で販売される国産車にもリアフォグランプ搭載車が増えているのは、安全性を高めるためと世界基準で生産していることが影響しているといえそうだ。今後はますます搭載車は増えることだろう。
また、先行者追従クルーズコントロールや衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備は、カメラやレーダーなどで周囲の状態を認識しているため、濃霧では正しく機能しなかったり、急に機能が解除されたりする可能性がある。濃霧に遭遇したら先進装備を過信せず、必ず減速して危険がないか自分自身で安全を確保したほうがいいだろう。
晴れて視界がいい時ほど、リアフォグランプの点灯は迷惑以外何物でもない。いまいちど、リアフォグランプのスイッチがONになっていないか、確認してほしいものである。
【画像ギャラリー】霧がないのに眩しい「リアフォグランプ」って迷惑すぎる! なぜ取り締まらないのか?(4枚)画像ギャラリー
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