■今や貴重なFRモデルを新車で乗りたければ「トヨタGR86&スバルBRZ」を選ぶべし
駆動方式や排気量などによって6クラスに分けられる全日本ラリー選手権。そのうち、気筒容積が1500ccを超え、2500cc以下の後輪駆動車で争われるJN-3クラスの主力モデルとして活躍しているのが、TOYOTA GAZOO RacingのGR86とスバルのBRZ。
今や貴重な国産のFRスポーツモデルとして人気を博す両車は、廉価モデルが300万円前後という比較的リーズナブルな車両本体価格も大きな魅力となっている。
FRスポーツ最後の砦ともいうべきGR86&BRZが初お披露目となったのは2021年4月。軽量・低重心・コンパクトの水平対向エンジンをより低い位置に搭載することによって世界トップクラスの優れたハンドリング性能を実現した先代のTOYOTA 86とBRZだが、現行モデルにおいてもそのアドバンテージはしっかりと継承。
全高とヒップポイントを低く抑えて、低重心化の促進と回頭性の向上を図ったことでキビキビとした走りがいっそう追求されている。
また、先代から約400ccの排気量アップを行った2.4L水平対向4気筒エンジンも吸排気性能の徹底した強化とフリクションの低減によってトルクを向上させただけでなく、レスポンスの向上と高回転域までストレスなく伸びるフィーリングを実現。0-100km/h加速性能も従来モデルの7.4秒から6.3秒に高められている。
加えて、モータースポーツ参戦車からフィードバックしたエクステリアも特徴のひとつで、実走行による評価や風洞実験を繰り返すことでフロントの接地性、リアの安定性、優れた操縦応答性と安定性が充分に確保されている。
そんなGR86&BRZは2023年9月に安全装備の追加設定などを行った一部改良モデルを発表。AE86から続く脈々と受け継がれる楽しい走りはもとより、さらなる高い次元でのダイレクトで気持ちいい走りはスポーツカーを操るワクワク感とドキドキ感に溢れている。
■「初代~3代目スバルインプレッサWRX」は高値安定でも中古で見つけたら欲しくなる!?
1993年から2008年までの長きに渡ってWRCに参戦し、3度のマニュファクチャラーズタイトルとドライバーズタイトルを獲得したインプレッサ。“金言”や“紋章”を意味するimpresa(インプレイザ)をもとにした造語を車名の由来とするインプレッサのデビューは1992年11月。
WRCで勝つために開発されたスポーツモデルのWRXだけでなく、女性ユーザーもターゲットにしたスタイリッシュなスポーツワゴンなど幅広いラインナップで人気を獲得した。なかでもWRCにおけるWRXの活躍は目覚ましく、1995年から3年連続でマニュファクチャラーズタイトル獲得の快挙を成し遂げた。
そんなWRCでの活躍を受けて1998年3月にWRC参戦車両であるImpreza World Rally Car ’97のロードバージョンとして22B-STi Versionを限定400台で発売。
続く2000年4月にはSTI(スバルテクニカインターナショナル)がそれまでの経験をすべて注ぎ込み、オンロードスポーツを追求したチューニングカーとしたS201 STi versionを限定300台で発売した。
両車はともに販売台数が少ないこともあって、現在の中古車市場において高値で取り引きされている。その後、2000年8月に優れた環境性能も実現した新型のターボエンジンや衝突安全性をより向上させた新環状力骨構造ボディを採用した2代目がデビュー。
続いて、2007年6月には水平対向エンジンと新設計のSIシャシーとの組み合わせによる気持ちいい走りと高い安全性を基本にした5ドアパッケージを採用した3代目が登場した。WRCのラストイヤーとなった2008年ではこの3代目を投入したが、成績は低迷し、同年12月にWRCからの撤退を表明した。
そんなインプレッサは現在6代目まで進化。ラリーのイメージはなくなったものの、歴代モデルのスポーティなデザイン、優れた運動性能、安心の先進安全装備、とことん使えるユーティリティを兼備しつつスバル最新の技術を搭載して安全性能や動的質感が大幅に進化を果たしている。
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