2023年のジャパンモビリティショーで話題となった、ハイパーフォースをはじめとする日産のEVコンセプトモデル。その先鋭的デザインや技術を見聞きするとかなり未来のクルマと思うが、さにあらず。我々がよく知るあのクルマとして登場するという!!
※本稿は2023年12月のものです
文/ベストカー編集部、写真/NISSAN
初出:『ベストカー』2024年1月26日号
■遠い未来の話じゃなかった!
初の試みながら、大盛況のうちに幕を閉じたジャパンモビリティショー。その華やかなショーの舞台で、日産は次期GT-Rことハイパーフォースに代表される未来のEVコンセプトを勢ぞろいさせてみせた。
とはいえ「完全自動運転や全固体電池を積んで……」という解説を耳にすると、「だいぶ先の話だろうなあ」と感じた人も多かったはず。ところが事実は違っていたようだ。
実は日産は、モビリティショー閉幕後にイギリスで「欧州におけるEV化を加速」という発表を行っている。
同社はイギリス北部にサンダーランド工場という生産設備を持っている。発表をおおまかにまとめると、そのサンダーランド工場を拠点に、ヨーロッパでのEV生産を大幅に拡大するという内容なのだが、そこに、注目すべき内容が含まれていたのだ。
明らかになったのは、EV加速策の皮切りとして、日産が欧州に3台のEVを投入すること。
その3台とは「キャシュカイ」「ジューク」、そして「新型リーフ」なのだが、こいつがそれぞれ、過去に発表されたコンセプトカー「ハイパーアーバン」「ハイパーパンク」「チルアウト」からインスピレーションを得たものになるというのだ。
こうなると、現実感に乏しく思えた3台が、がぜんリアリティをもって迫ってくる。どんな順序で発売されるかは未定だが、チルアウトこと次期リーフは、2025年に北米で登場することが発表ずみだから、リーフが第1号車となる可能性は高い。
さらにこれら3台は日本にも導入されるはず。「こいつは欲しい!」と思える魅力的なモデルを期待したい!
■折り紙のようなカクカクボディのコンパクトSUVに!
日本ではキックスにバトンを渡したジュークだが、イギリスでは2代目が継続生産されており、その次期型がBEVになる。
そのデザインの原型となるのが「ハイパーパンク」。モビリティショーでは、コンテンツクリエイターやアーティストのための「移動するスタジオ」といったイメージだったが、ジュークだと言われれば、確かに初代に共通する「凝縮された塊感」を持っていることがわかる。
一方、ハイパーパンク独自の魅力は、多角形を組み合わせたようなボディ。折り紙を折ったようなこの「カクカク感」が市販車にも反映されれば、次期ジュークはかなり個性的な1台となるはずだ。
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