燃費性能なんてまだまだ注目もさほどされていなかった1999年にリッター30kmをマークしていた三菱 ピスタチオ。こんなにもスゴいのに、一般販売はせず法人だけという超希少モデル。そもそもピスタチオってなんだったんだ!?
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
■純ガソリンで30キロ超えの燃費!! スゴイぞ三菱
三菱の限定モデルと言えば、ラリーで勝つために生まれたホモロゲーションモデルのランサーエボリューションが筆頭である。
だが、過去にはわずか50台限定で、100万円以下という車両価格のモデルが存在していた。それが三菱ピスタチオである。
1999年12月に販売を開始したピスタチオは極限まで低燃費を追求したモデルとなっており、ハイブリッドシステムなどを持たない純ガソリン車としては初のリッター30kmを達成している。
■専用エアロに極薄ガラスも!! 本気っぷりが衝撃
そのベースとなっているのは一見しても分かるように8代目のミニカであり、ミニカをベースに排気量1.1Lの当時世界最小となる直噴ガソリンエンジンを搭載。
ASG(オートマチックストップ&ゴー)と名付けられたアイドリングストップを組み合わせて可能な限り低燃費を目指していた。
その燃費への取り組みは徹底しており、燃費悪化の原因となる空気抵抗を減らすために専用のエアロパーツを装着し、駆動ロスに繋がるATは設定せずに5速MTのみの設定。
さらにパワーステアリングはロスに繋がる油圧式ではなく、電動式を採用し、転がり抵抗を減らすために135幅のタイヤを装着するほど。
さらに軽量化にも余念がなく、サスペンション構造部品の軽量化やウインドウガラスの薄板化。
軽量アルミホイールの装着にボンネットフードやリアシートバックパネルのアルミ化などにより、1.1Lエンジンを搭載しながら700kgという軽自動車のミニカ並みの軽さを実現していたのだ。
■50台限定はもったいない気も……
ただこのピスタチオはどちらかというと環境負荷低減に取り組んでいるということを広くアピールするために生まれたモデルであった。
販売先は先駆的に環境保全に取り組んでいる自治体や公益企業等の法人を対象にしたことで50台限定というものとなっていたのである。
このように自治体や法人が販売対象となっていたピスタチオではあるが、そこでの使用が終了した車両の何台かは中古車市場に流れ、一般ユーザーの手にも渡っており、現在でも現役で稼働している個体も存在しているようだ。
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