■3×2のV字レイアウトで車内のムードは最高潮【ホンダ エディックス】
オデッセイやステップワゴンなどを送り出したミニバンのヒットメーカー、ホンダ。そんな同社が21世紀にリリースしたエディックスは、既成概念にとらわれない斬新なワゴンだった。
エディックスは2列シートのショートワゴンだ。しかし、最大の特徴は独自の「3×2パッケージ」を採用したこと。これは3席×2列=6座席を表しているのだが、一般的なベンチシートと違い前後とも3座独立している。
さらに、中央シートにロングスライド機構を持たせたV字シートレイアウトにより、快適な横3人掛けとともに、前後一体感のある空間を作り出した。
この斬新なパッケージを実現するにあたり、ルックスも特徴的なものになった。全長は4.3mに満たないが全幅は約1.8mというショート&ワイドのフォルムを構築。
加えて、前傾したクラウチングスタイルのサイドビューで躍動感を表現している。突き出し感のあるマスクや斜めに切り落としたようなルーフエンドも個性的だ。
このフォルムは走りにも貢献しており、ワイドトレッドを生かした優れた操縦安定性と軽快な走り、そしてしなやかな乗り心地を実現。
独創的なコンセプトのワゴンは、「乗ってよし、走ってよし」なのである。
■ダウンサイザーも満足できる上質感に拍手【マツダ ベリーサ】
今でこそダウンサイザーも満足できるコンパクトカーは多いが、2000年代初頭ではほぼ皆無。そんななか「シック、モダン、ハイクォリティ」をキーワードに開発されたベリーサは、クラスを超えた高い質感で勝負した個性派コンパクトだ。
それを最も感じられるのがインテリア。ラウンドシェイプとすることで広がりとくつろぎ感を表現し、加飾パネルを効果的に用いて高級感を演出している、
さらに、前席はアテンザと同じ大型フレームを採用し、ゆったりとした座り心地を実現。オプションで本革シートのレザーパッケージが用意されていたことも、コンパクトクラスとしては異例だった。
上質さは走りにも表れており、先進の解析技術によりクラストップレベルの静粛性を実現するとともに、高速走行時の風切り音やエンジン音を低減。
さらに、高剛性部品や抑振材などの採用することで、サスペンションからの振動を抑えている。つまり、雰囲気作りだけでなく、実際に走っても上質さが感じられるのである。
ちなみに、抑揚のついたエクステリアもコンパクトカーとは思えない佇まいだし、ボディカラーだって上品さや高級感のあるメタリック調がお似合い。それほど品格のあるスタイリングなのだ。
約12年間も販売されながらひと世代で消滅してしまったが、今改めて見ると「なかなかよくできたクルマ」と感じるのは、気のせいではないはず。
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