■3ム3M(ダラリ)の徹底ができていれば…
トヨタで親しまれている言葉をもう一つ紹介しよう。3ム3M(ダラリ)というものだ。
1つ目は「ムダ」を指す。前述してきた7つのムダのことで、付加価値を高めない現象や結果のこと。
2つ目は生産量や業務量の「ムラ」を指す。ミスや不良品が生まれる原因だ。
3つ目は「ムリ」だ。人や設備に過剰な負荷がかかっている状態や能力を超えた業務がある状態。恒常的な残業や時間の短縮などもムリになる。
トヨタグループの中で、この3ム3M(ダラリ)を無くす意識が徹底されていれば、ここまで大きな問題も起こらなかったはず。
グループ企業の相次ぐ不正認証問題は、トヨタ生産方式が悪さをしていたのではなく、トヨタ生産方式を正しく理解し行動できなかったという背景があるのだろう。
トヨタ生産方式は、トヨタに限らず、世界中の企業がお手本にする、極めて良質な考え方だ。
本家本元のトヨタはもちろん、その家族たちも、今一度トヨタのモノづくりの本質を学び直した方が良いのではないだろうか。
これだけの良策をもちながら、使わず・使えずの状態にいるのはもったいない。
トヨタ生産方式やカイゼンの思想、そして5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)の考え方は、製造業に限らずどのような業種でも、日常生活や家族との関係においても使えるものだ。
日本人が作り出した良いものは、日本全体で守り、正しく伝えていきたい。
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