RX-8 パジェロミニ サンバー ブレイド……10年前の日本車はこんなに面白かった!! 2012年の「消えていったクルマたち」10選

■復活させたかつての名門が再び絶版に 三菱 コルト(2002年11月~2012年10月)

三菱 コルト(2002年11月~2012年10月)。これで三菱史上「コルト」という車名は2度消えることになる。もう一度復活は……あるか!?
三菱 コルト(2002年11月~2012年10月)。これで三菱史上「コルト」という車名は2度消えることになる。もう一度復活は……あるか!?

 最近のコンパクトカーは質の低下が著しいですが、2002年に復活したコルトは上質でした。価格は他車と同等でも、内装の作りはていねい。

 全高を立体駐車場が使える1550mmに抑えながら、2500mmのホイールベースで後席も快適でした。前席のベンチシートも用意され、リラックスして運転できる貴重なコンパクトカーでしたね。

 グレードを廃したカスタマーフリーチョイスも意欲的。標準装着される装備以外、自由に選べる仕組みです。組み合わせの総数は3億通り。

 販売店とメーカー間で綿密な受発注を行うシステムも開発しました。中断されましたが、良心的なサービスなので復活してほしいです。

●生産中止理由

 諸般の事情でフルモデルチェンジされず、10年間の寿命をまっとうした末の老衰でした。低燃費で低価格のミラージュも理解できますが、今後は上質な小型車が求められます。ぜひ蘇生させてほしいですね。(生産台数:25万830台)

■大人のスタイリッシュハッチバックも消滅 トヨタ ブレイド(2006年12月~2012年2月)

トヨタ ブレイド(2006年12月~2012年2月)。高級ハッチバックという、なかなか日本で根付かないカテゴリーにチャレンジしたが玉砕
トヨタ ブレイド(2006年12月~2012年2月)。高級ハッチバックという、なかなか日本で根付かないカテゴリーにチャレンジしたが玉砕

 先代オーリスは、現行型と違って視界が優れ、前後席ともに快適な実用志向の5ドアハッチバック。これをベースに国内専用として2006年に投入されたのがブレイドです。

 当時、60歳前後の団塊世代を頂点に、大人向けのスポーティカーとして開発しました。

 外観は煩雑でしたが、2.4Lと追加された3.5Lエンジンで動力性能は充分。取りまわし性もよく、混雑した街中の走行と高速道路の長距離移動という、日本の都市部に住むユーザーに適したクルマでした。

 特に2.4Lモデルは、横滑り防止装置などを装着して価格を抑え、オーリスの1.8Lモデルよりも買い得でした。

●生産中止理由

 2007年頃までは1カ月に1500台前後を売りましたが、2011年以降は100台以下。今日の5ドアハッチバックは、減税対象で価格の安い1.2~1.5Lモデルでないと売れません。

 先代オーリスと併せて昇天し、2代目は現われませんでした。(生産台数:約5万300台)

■トヨタ最小セダン、ひっそりと鬼籍 トヨタ ベルタ(2005年11月~2012年6月)

トヨタ ベルタ(2005年11月~2012年6月)。最小セダンは日本では根付かないのか? ヴィッツベースのセダンとして活躍するも絶版に
トヨタ ベルタ(2005年11月~2012年6月)。最小セダンは日本では根付かないのか? ヴィッツベースのセダンとして活躍するも絶版に

 ベルタの登場は2005年。先代ヴィッツをベースに生まれました。この時代のカローラセダンは、アクシオを名乗る前の2000年に登場した2世代前のモデル。ホイールベースを2600mmに延ばして居住性を向上し、上級移行しました。そこでベルタは、最小サイズのセダンとして力を入れて開発されたのです。

 内装は先代ヴィッツと同様に上質。インパネの中央にはシルバーのパネルを備え、2550mmのホイールベースで後席も快適です。2気筒の1Lエンジンは非力でも、4気筒の1.3Lなら充分。地味でもよいセダンでした。

●生産中止理由

 軽自動車とコンパクトカーに押され、今ではコンパクトセダンの販売も下降。現行カローラアクシオは原点回帰を狙い、プラットフォームをヴィッツと共通化してボディを短く抑えました。1.3Lも復活。ベルタはカローラアクシオに統合されて生涯を終えたのです。(生産台数:約13万3000台)

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