スポーツカー乗るならMTとATどっち?? GR86は人馬一体でワクワク!! 希少なマニュアルモデルが選べるスポーツモデル14選

■改良型で8ATを設定! GRヤリスのGR-DATはオススメか?

改良新型のGRヤリスは2024年春頃の発売予定
改良新型のGRヤリスは2024年春頃の発売予定

 GRヤリスの8速ATにサーキットとグラベル路、雪道で試乗したが、すべての場面で、競争するなら絶対に8速ATを選ぶ。特にグラベル路。コーナーでのギア選びにけっこう迷う。

 低ければ速度乗らないし、高くてもトルク不足で失速しちゃう。8速ATならギアを気にすることなくハンドル操作や荷重コントロールに集中できるから速い! 私レベルのテクニックだといいタイム出すためにも8速ATがいい。

 タイムなんか関係ないという使い方をするのなら、絶滅危惧種の6速MTを強く推奨しておく。

(TEXT/国沢光宏)

■MTを選べるハッチバックはATとどっちがオススメ?

ヤリスは1.5LのFF車で6速MTとCVTが選択可能
ヤリスは1.5LのFF車で6速MTとCVTが選択可能

 スポーツモデルでも、今やMTは絶滅危惧種になっている。ファミリー派のユーザーが多くを占める4ドアや5ドアモデルともなればなおさらだ。燃費重視の軽自動車の多くはCVTしか設定していないし、その上の登録車でもMTは少数派となっている。

 日本メーカーでMT車を設定しているのは、その多くが海外販売も行っているコンパクトカーだ。世界中にファンを持つトヨタのヤリスは、今もMT車を用意している。ホットハッチのGRヤリスに目が行くが、FFの1.5Lエンジンを積むガソリン車にも魅力的な6速MTを設定した。

 ヨーロッパを主戦場とすることもあり、ヤリスの6速MTは小気味よいシフトフィーリングだ。引き締められたサスペンションと相まってコーナーを駆け抜けるのが楽しい。ダイレクトシフトCVTもスポーティな味わいだが、高回転を使って積極的に走れば、引け目を感じることはない。

 シビックにタイプRが加わったが、これはオーダーを一時停止するほどの人気ぶりだ。が、シビックの1.5LVTECターボに用意されている6速MTも非凡な実力の持ち主である。ちょっと左側にあるが、丸いシフトノブは握りやすく、スムーズにゲートを出入りするのも美点のひとつだ。

 シフトストロークはタイプRのように短めだし、シンクロも強力だから気持ちよく入る。ターボが過給するまでトルクは排気量なりだから、好みのギアを選べるMTは運転が楽しい。エンジンも6500回転まで使い切れるから、高回転をキープして力強い走りを存分に楽しむことができる。

 7速CVTでも軽快な走りを引き出せるが、6速MTでもホンダセンシングを装備するなど、魅力的だ。

■クラッチも使いやすくなった最近のMTモデル

N-ONEはRSグレードのみCVTのほか6速MTが選べる
N-ONEはRSグレードのみCVTのほか6速MTが選べる

 軽自動車のN-ONEにもホンダは6速MTを設定した。N-ONEはターボ搭載のRSに6速MTを用意している。シビック以上に高回転を好むエンジンだから変速が楽しい。インパネシフトは手を下ろしたところにあるし、操作ストロークも短いから手首の捻りだけでクイックなシフトを楽しめる。

 7速CVTと比べると、ハンドリングのキビキビ感も一歩上の印象だ。コーナリングで操舵した時に鼻先が軽く感じられ、一体感のある走りを満喫できる。ターボ搭載車だが、実用燃費だってCVTとほとんど変わらないはずだ。

 35年にわたってロードスターを出し続けているマツダは、MTに対する愛情を強く感じさせるメーカーである。SUVにまで6速MT車を設定し、ファンの期待に応えた。末っ子のマツダ2もFF車のガソリン車とディーゼルターボに6速MTをラインナップする。

 オルガンペダルの採用と相まってアクセルを踏み込んだ時の応答レスポンスは鋭いし、1.5Lという排気量のパワーバンドの狭さもMTなら上手に補うことが可能だ。節度感のあるシフトを駆使しての滑らかな加速感はスポーティ。強トルクのディーゼルターボはもちろん、ガソリン車も操る楽しさは格別である。

 ミドルクラスのマツダ3はグレード整理を行い、6速MTの設定は大幅に減ってしまった。これは残念だが、2Lエンジンに組み合わされる6速MTは手に馴染むシフトノブ形状で、ゲート間の距離も適切だからシフト操作もしやすい。

 マツダ車に限らず、ATやCVTより鼻先が軽く、スッキリとしたハンドリングを実現しているのがMT車だ。最近のMT車はクラッチなども扱いやすいから、ぜひ選択肢に加えてほしい。

(TEXT/片岡英明)

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