近頃アウトドアブームの影響か迷彩色っぽい色のクルマが増えてきているが、実はあの色はアースカラーと呼ばれていて、ベージュやブラン、カーキやグリーンなど自然や植物を思わせるカラーから構成されている。今回はそんなアースカラーを使った最近のトレンドをご紹介しよう。
文:西川昇吾/写真:スズキ
■アースカラーってどんな色?
アースカラーというのは元々ファッション用語だ。明確な定義はないが、先に紹介したように自然や植物をイメージしたカラーを指している。
主にブラウンやオリーブ、カーキと言った「茶・緑系」を指すことが多いが、最近は海や空を連想させるブルー系も含まれることが多い。
ではこのアースカラーはボディカラーとしていつ頃誕生したのだろうか?ファッションで流行してクルマにも使われるようになったのだろうか?そういわれるとボディカラーとしてのアースカラーはファッション由来ではなく、長い歴史があると言える。
■アースカラーはSUVの歴史と共にある?
そもそも全てのSUVの起源はジープにあると言っても良いが、ジープは元々アメリカ陸軍が偵察や連絡に用いるために悪路走破性と機動性に優れた車両を要請したのが始まりである。
軍用ということもあり、ジープには周囲の環境に溶け込む迷彩色が用いられるのは必然だ。
迷彩色はアースカラーと同じようなカラーがほとんどであるが、クルマとアースカラーの歴史はSUVの歴史と共にあると言ってもいいだろう。
迷彩色由来なのがクルマのアースカラーとも言えるかもしれないが、最近ではスズキジムニーのジャングルグリーンが最もアースカラーの起源に近いと言える。
何といっても目立たないことを意識して開発されたカラーなのだ。目立たないことを重視しているのは迷彩色と同じであり、アースカラーの起源と同じと言えるだろう。このカラーは林業事業者や繁多からの意見を基に採用されたカラーだ
■スポーツカーにも採用されてる!
近年はSUVを中心にミニバンや軽自動車など、幅広いモデルに広がっているアースカラーであるが、アースカラーとは縁遠いイメージがあるスポーツカーでも採用されている。
それがロードスターに採用されている「ジルコンサンドメタリック」だ。
2022年の改良でラインアップに加わったカラーで、ロードスターの新たな世界観を感じさせるカラーだ。
スポーツカーと言えばビビットな有彩色を思う人も多いかもしれないが、このボディカラーは比較的人気が高かったのか、今回行われた大型改良でも継続となった。
今後はスポーツカーにもアースカラーが増えていくかもしれない。
アースカラーの純正ボディカラーはここ数年で一気に増えた印象がある。スポーツカーにも広がってきているのだから、まだまだトレンドの途中で今後更なる広がりを見せるかもしれない。
アースカラーのこれからの広がりに目が離せない。
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