スバル車の販売現場の現状はいかに
ディーラー事情に詳しい筆者の友人によると、
「水平対向を待ち望んでいるお客様はいるものの、それはコアなスバリスト(スバルファン)であり、その方々はスバルの新型が水平対向エンジンを積んでいれば自然と購入していく。
しかし、他メーカーからの代替となった時に、燃費性能や価格で比べていくお客様がやはり多く、そのテーブルでは、スバル車は太刀打ちできない。一時期はアイサイトで強みを発揮していたが、今やどの車にも同じような装備はついているので。」とのことだった。
他のメーカーが作らない理由とは?
このようなことから、他メーカーが作らない理由がいくつか推測できる。
1.「ゼロ開発」をしても投資対効果がない
水平対向エンジンには、設計の経験値がないところから新規開発をする理由に乏しい。
燃費改善や効率向上であれば、これまでに実績のある現存エンジンを、さらに磨いていくほうが良く、新たに投資するだけの時間や労力をかけるのがムダである。
また、運動性能の良さを訴求してクルマが売れる時代ではなくなったことも大きいだろう。
2.魅力もあるが呪縛にもなる
スバルエンジニアの話によると、水平対向エンジンはその幅広な形状がゆえに、エンジンルーム内のレイアウトが難しく、前面衝突をコントロールするサイドメンバを適位置に通すのが難しいという。
苦肉の策で、衝突時にエンジンを車両下側に落としこむ設計が誕生したものの、その際のサイドメンバのみで前突の衝撃を受け止める設計を成立させるのは、技術的に「呪縛」となっているそうだ。
3.搭載車が限定される

車幅やエンジンコンポーネントのレイアウトに余裕があるクルマでないと搭載ができないというのも、ネックになりうる。
台数が出るコンパクトカーでの搭載が厳しいとなると、莫大な投資が必要となる新規エンジン開発には、余裕のあるメーカーでない限り困難であるし、そんなメーカーは、現時点日本にはない。
まとめ
もし筆者が車両開発担当だとして、「なぜ水平対向を新規開発する必要があるのか?」と問われても、納得させる説明をすることはできないだろう。運動性能屋の「ロマン」だと言われ、撃沈するのが目に浮かぶ。
水平対向エンジンが進化して、圧倒的な技術メリットが出てこない限り、他メーカーでの新規開発は難しいだろう。
現状、「水平対向エンジン」にこだわっている自動車メーカーは、スバルとポルシェだけ。この2メーカーには、これからも希少技術として、強烈に異彩を放っていただきたい。
コメント
コメントの使い方確かに日常の燃費はよくありません。
しかし、高速道路ではリッター19キロ,20キロ走りますし,空いている郊外の一般道では15キロ,16キロは大丈夫。(レヴォーグA型 2014年 1.6 ターボ)
ボクサーエンジン自体の燃費性能が悪いのか?四駆だから燃費性能が悪いのか?CVTだから燃費性能が悪いのか?
水平に往復運動するピストンは摩擦抵抗が大きく、4輪駆動は質量と伝達ロスが増えて、小型にせざるを得ない変速機は滑って発熱する。スバルは三重苦で、エンジン車の燃費性能は永遠に改善しない。大量の炭酸ガスを吐き出し、ど田舎のぬかるんだ道、冬季凍結積雪路で活躍するクルマです。
他にもメリットはあります。スバルは運動能力が高く、車体も丈夫。加えて旋回能力も高いです。これがM車の車になると、からっきし
水平対向エンジンはダウンフォース!!しかしながら、
燃費など、DOHCの方が熱効率がよろしいのですね。
どちらも大好きです!!!