サービスメカニックの頂点を目指す! ボルボのアフターセールス競技大会開催! 普段の汗と努力が実を結ぶ!

■チームで故障診断を実施し原因を調べ診断結果をレポートにまとめる

サービス&リペア プラスクラス。ボルボEX30を使用して難易度の高い故障診断を含め全6タスクを設定。2名1チームでチームワークも評価基準の1つ
サービス&リペア プラスクラス。ボルボEX30を使用して難易度の高い故障診断を含め全6タスクを設定。2名1チームでチームワークも評価基準の1つ

 続いて「サービス&リペア プラスクラス」は、AEVT認定者(高電圧バッテリー取り扱い認定)を含むPST2名で構成され、BEVの実車における全6タスクの難易度の高い故障診断が行われ、チームワークを競うサブコンテンツも実施される。今回から初めてBEVのボルボEXが使用され、最新のEVやソフトウェアへの対応など新しい分野の知識やスキルが求められる。

■サービス&リペア プラスクラス6つのタスク
1:「グローブボックスが開かない」という症状で入庫。チームで故障診断を実施し原因を調べ診断結果をレポートにまとめる
2:VIDA(ボルボ診断アプリケーション)のグラフィックパラメータの表示及びファイルの保存
3:センターディスプレイに表示される予測走行可能距離の変更
4:キータグのスマートキー機能をオフ設定へ変更
5:ワンペダル機能をカスタマイズボタンへ割り当て
6:パイロットアシストをオンにする操作方法

サービス&リペア プラスクラス優勝チーム、ボルボ・カー千里(株式会社ロードカー)の森田高司さん、住賢治さん
サービス&リペア プラスクラス優勝チーム、ボルボ・カー千里(株式会社ロードカー)の森田高司さん、住賢治さん

 「サービス&リペア プラスクラス」は、ボルボ・カー千里(株式会社ロードカー)の森田高司さん、住賢治さんが優勝。ボルボ・カー東大阪(株式会社ロードカー)の河原健二さん、幸津俊介 が準優勝となった。3位はボルボ・カー東名横浜(ボルボ・カー・ジャパン株式会社) の三條航太さん、亀山幸治さん。

 今回で2回目の開催となる板金塗装技術を競う「ダメージリペア クラス」は、去る4月13日に競技がおこなわれ、5チームでの争いを勝ち抜いた埼玉サービスセンター/SSC BP 2チーム(ボルボ・カー・ジャパン株式会社)の優勝が発表された。

 各クラスの優勝チームは、2025年春にスウェーデンで開催される「VISTA2024 ウィナーズカンファレンス」に招待され、「VISTA2024グローバル ファイナルコンテスト」へ出場し、世界一の座をかけて各国のウィナーと競うことになる。

■アフターセールス競技会を行う意義について

ボルボ・カー・ジャパン営業本部本部長、ビジネス&ディーラー開発部部長の青山健さん(左)、ボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長不動奈緒美さん。中央はダメージリペアクラス優勝チーム、埼玉サービスセンター/SSC BP 2チーム(ボルボ・カー・ジャパン株式会社)の内藤孝一さん、林潤さん
ボルボ・カー・ジャパン営業本部本部長、ビジネス&ディーラー開発部部長の青山健さん(左)、ボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長不動奈緒美さん。中央はダメージリペアクラス優勝チーム、埼玉サービスセンター/SSC BP 2チーム(ボルボ・カー・ジャパン株式会社)の内藤孝一さん、林潤さん

 今回のアフターセールス競技会「VISTA2024」を行う意義について、ボルボ・カー・ジャパン営業本部本部長、ビジネス&ディーラー開発部部長の青山健さんに話を聞いた。

 「ボルボアフターセールス競技会を行うことでPST(パーソナル・サービス・テクニシャン)にスポットライトをあてたいですね。ボルボのメカニックは、クルマを直すだけでなく、接客まで行うというのがルールになっています。お客様と入庫の連絡をしてクルマを受け取ったら問診しクルマを直して、メンテナンスして、最後は料金を精算してクルマをお返しするというエンドトゥエンドでメカニックが行っています。

 メカニックは直すだけでなく、接客もやってみたいという人もいる。ちなみにボルボのメカニックはつなぎじゃなく、上下にシャツとパンツの2つに分かれています。

 やはり、お客様は、PSTから整備の説明を受けたほうが圧倒的に満足度が高いと認識しています。もちろんガチガチで緊張しているPSTをこれまで見てきましたのでひと筋縄ではいきません」。

 またボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長不動奈緒美さんは、メカニックの重要性、なかなかメカニックが集まらないという課題についてもこう話す。

 「PSTは基本的に2人で1台の作業をします。1人だと2時間かかるのを1時間で治すのがコンセプトです。接客の得手不得手があり、100人のPSTすべてが、接客が得意というわけではありませんので1チーム2人で役割分担としています。

 表舞台に出て、お客様と接し、ありがとうと言われれば嬉しいという声も多く聞きます。お客様とPSTの信頼関係を構築していくことはとても重要なことだと思っています」。

どこが故障しているのかボルボの診断アプリケーションとにらめっこ
どこが故障しているのかボルボの診断アプリケーションとにらめっこ

 整備士が集まらないという問題もあります。PSTは、工場内にいて、外に出てくる機会があまりない。そして、唯一、日の目を見るのがこの競技大会といえます。このような競技大会をやると、モチベーションが上がることにつながります。全国で1位になったら私もやってみたいとなりますし、この上にスウェーデンで、各国のウィナーが集まります。

 今後、PSTはディーラーのなかでも重要なポジションになってくると思います。現在、あまりいいとはいえない待遇を改善して定着率を上げながら、こうしたアフターセールス競技会等の活動を続けて発信していきたいと思っています」。

 最後に競技大会の審査員は、「上位に入ったファイナリストは常日頃から故障や診断、整備の状況をヴィークルレポートに完璧に書かれています。普段からやっていないとできない」と語っていたがまさにその通りで、日頃の愚直な努力が実を結ぶのがこの競技大会なのだ。

 受賞された方々は凄いことなので誇りをもっていただきたいが、これで終わりとは思わず、今後益々のボルボのパーソナル・サービス・テクニシャン(PST)のさらなるおもてなしの接客と、技術の向上を期待します。

【画像ギャラリー】ボルボのメカニックはつなぎなし! 整備と接客の両方を行うパーソナル・サービス・テクニシャン(7枚)画像ギャラリー

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