なぜe-POWERはここまでヒットしたのか
e-POWERは、EVの走行特性である「静かで加速が良く、ガソリン車に比べて振動が少なく、空気の中を進むような滑らかなドライブフィーリング」を持っていた。
上記はもちろんであるが、e-POWERの最大の勝因は、「ハイブリッドカーは燃費が良いけれど高い」というイメージを覆したことにあるだろう。
【ガソリン車とHVの価格差例】
ノート X DIG-S/173万8800円(1.2Lエンジン+SC:98ps)
ノート e-POWER X/195万9120円
(※2016年11月発売時価格)
ヴィッツ 1.3F/148万1760円(1.3Lエンジン:99ps)
ヴィッツハイブリッドF/181万9800円
(※2017年1月発売時価格)
e-POWERは、トヨタやホンダのハイブリッドシステムのように、状況に応じてエンジンの動力で駆動を回すことをせず、割り切って常にモーター駆動とした。
これにより、複雑なハイブリッドシステムが不要となり、コストを低く抑えることができたのだ。
また、e-POWERをハイブリッドと呼ばず、「e-POWER」という新しいシステムだと、日本人へ印象付けられたことも、e-POWERが成功した理由の一つだろう。
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e-POWERは日産の国内市場における救世主となった。
現在は、ノートとセレナに採用されているが、勢いのあるうちに、他車種への水平展開を行うべきだと筆者は考える。
というのも、良いものに飛びつく人は飽きるのも早い。日産も、もちろんその点は理解しているだろう。
次世代型「e-POWER」開発が水面下で行われていることを期待したい。
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