トヨタ自動車東日本の出荷額は約8000億円!! [レクサスLBX]生産に込められた想いとは?

■東北でWRCを開催し世界にアピールしたい

岩手県の達増(たっそ)拓也知事も出席し、LBXの生産をきっかけにさらなる飛躍を誓い合った
岩手県の達増(たっそ)拓也知事も出席し、LBXの生産をきっかけにさらなる飛躍を誓い合った

 式典の前日、モリゾウさんは開発ドライバーの佐々木雅弘氏と一緒に岩手の道をドライブしたという。有名な岩手山の麓にある一本桜を見に行き、ジャージャー麺を食べ、ラムレーズンのジェラートを食べるなど楽しい時間を過ごしたという。

 モリゾウさんは岩手の道の印象について「道がクルマを作ると言いますが、クルマづくりにはいい道だと感じました。美しい東北の道でWRCが開催できたなら、復興の後の東北を、この美しい景色を、世界にアピールできると思います」と語った。

 WRCは世界約150カ国で放映され、視聴者数は約8億4000万人にのぼるという。

 モリゾウさんはお世辞で言っているのではない。東日本大震災を忘れないためにも、東北がさらに発展するためにも、東北の道でWRCが開催できたら、どんなに素晴らしいことだろうと思っている。

 あえてWRCに触れたのは地元から誘致の熱が生まれ、盛り上がるならば「モリゾウはひと肌脱ぎますよ!」と言っているように思えた。

■現場に権限移譲を決断! モリゾウさんが考える危機対策

モリゾウさんの「現地、現物」の姿勢は、決してぶれることがない
モリゾウさんの「現地、現物」の姿勢は、決してぶれることがない

 モリゾウさんは東日本大震災が発生するとすぐに防災センターに入り情報収集に努めた。従来は緊急対策委員会が開かれ、判断を仰いできたが、モリゾウさんは緊急対策委員会の開催をやめ、現場に権限移譲することを決めた。

 「自然災害などが起きた場合は、現場が時々刻々変わる現実を受け、即断、即決、即実行することで復旧までのリードタイムは格段に短くなります」とモリゾウさんは語っている。

 さらに「非常時の現場の判断は必ずしも、思う結果が得られないこともあります。そんな時には『次に行こう!』と言えるかどうかがリーダーの重要な役割になります」とも語っている。

 トヨタは翌日から救援物資を現地に運び入れたが、現場には協力会社がフォークリフトを持ち込んで受け入れ態勢を作っていたという。まさに現場の判断と行動力が素早い支援を可能にしたといえるだろう。

【画像ギャラリー】東北とともにさらなる飛躍を!! 岩手工場で生産されるレクサス LBX(20枚)画像ギャラリー

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