おじさん涙…カーブド・ミュージック字面だけでもコーナー想像しちゃうぜ!! マツダファミリアとZ31のCM曲が激アツすぎた

おじさん涙…カーブド・ミュージック字面だけでもコーナー想像しちゃうぜ!! マツダファミリアとZ31のCM曲が激アツすぎた

 テレビCMの世界はいわゆる「楽曲タイアップ」ありきが当たり前になっている。しかし、昔のクルマCMには夢があった。その映像を引き立てるのが素晴らしい楽曲の数々。な、なんと世界的にも有名な作曲家が手がけていたのだ。

文:高山正寛/写真:マツダ・日産

■誰もが知っている世界的音楽家

5代目モデルのヒットを受けて1985年に販売された6代目のファミリア。CM曲はなんと音楽界の巨匠が担当していた
5代目モデルのヒットを受けて1985年に販売された6代目のファミリア。CM曲はなんと音楽界の巨匠が担当していた

 ネタばらしをすれば、その人の名は「久石譲」氏である。 「風の谷のナウシカ」「千と千尋の神隠し」に代表されるジブリ作品はもちろん「菊次郎の夏」など数々の映画音楽を手がけた作曲家だ。

 1970年代から活躍する久石氏だが、実はアニメ音楽なども数多く手がける。筆者の勝手な好みだが「機甲創世記モスピーダ」というマニアックなアニメの音楽も手がけている。クルマに限定するわけではないが、久石氏はCMの楽曲も数多く手がけている。

 その中で特にオススメしたいのが、1986年にリリースされた「CURVED MUSIC(カーブド・ミュージック)」だ。“カーブド”と聞くと、それだけでコーナリングを連想するのはクルマ好きの性(さが)だろうか(笑)。

 このアルバムは久石氏が手がけたCM楽曲をまとめた、いわゆるコンピレーションアルバムだが、この中にクルマCMに使われた名曲が収録されている。

1963年から発売され続けたマツダ ファミリアシリーズ。写真は1980年に登場し、大ヒットモデルになった5代目モデル。
1963年から発売され続けたマツダ ファミリアシリーズ。写真は1980年に登場し、大ヒットモデルになった5代目モデル。

■6代目マツダ・ファミリアからは2曲

モータースポーツにも積極的に参加し、好成績を収めた6代目。ベース車両となった3ドアGT-Xなどが日本でも高い人気を誇った。
モータースポーツにも積極的に参加し、好成績を収めた6代目。ベース車両となった3ドアGT-Xなどが日本でも高い人気を誇った。


 5代目(BD型)が歴代最高のヒットモデルとなったファミリアだが、その勢いを受けて、6代目(BF型)は当時のハイパワー競争やワイドバリエーション展開など受け、面白いモデルが数多く存在した。

 特に1985年に追加された1.6LDOHCインタークーラーターボ+日本初のフルタイム4WDを搭載する「GT-X」は当時としては「全部入り」のスーパーマシンだった。

 このCMに採用された久石氏の楽曲が 「794 BDH」 「THE WINTER REQUIEM」だ。

 特に「794 BDH」はアレンジ違いも含めて数バリエーションが作られオンエアされていたが、オンロードやウエット路面などを駆け抜けるファミリアの姿は今でも鮮烈に覚えている。

■シビれまくりのフェアレディZ

 1983年に登場した3代目のZ31型フェアレディZ。シリーズ全体ではやや地味な存在だが、CMソングは極めてインパクトの強いものだった。
 1983年に登場した3代目のZ31型フェアレディZ。シリーズ全体ではやや地味な存在だが、CMソングは極めてインパクトの強いものだった。

 そしてもう1曲が日産・フェアレディZのCMで使われた「ZTD」だ。“Z”の文字が入っているだけで、もう気持ちはキュンキュンしてしまうのだが、該当するモデルは1983年に発売開始した「Z31型」だ。

 久石氏の楽曲が登場するのはマイナーチェンジ前の1985年のCM、2L直6ターボエンジンのタービン部分を当時のメタルから“セラミック”に変更することでターボラグを解消するなど技術的にも注目を集めた。

 そして颯爽と山道(多分海外ロケ)を駆け抜けるZ31型の映像に「性能は本能だ」のナレーション、そして決めのコピーである「セラミック・レスポンス」の文字が躍る。

 走りの良さを期待させる映像とコピー、そしてそれを引き立てるのが久石氏の楽曲なのだ。

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